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2006年03月13日(月) 20時13分

東大入試…犯罪被害者の実名の意義問う問題読売新聞

 13日に始まった東京大学の後期入学試験で、地下鉄サリン事件の被害者等の証言を集めた、村上春樹さんの著書「アンダーグラウンド」の一節を引用し、犯罪被害者の実名を出すことの意義を問う出題があった。

 文科一類の受験者に出された「論文(2)」の問題で、同書の「はじめに」を抜粋。村上さんはそこで、被害者にインタビューするにあたってとった手法や、配慮した点などを挙げ、被害者の個人的な背景の取材を重視した理由について、「そこにいる生身の人間を『顔のない多くの被害者の一人(ワン・オブ・ゼム)』で終わらせたくなかった」と記している。

 出題は、こうした村上さんの考えを示した上で、「『アンダーグラウンド』において、証言者の実名が用いられることにどのような意義があるか」を300字以内で述べさせるなど、3つの問いを設けた。

 犯罪被害者については昨年末、実名・匿名のどちらで発表するかの判断を、原則的に警察に委ねることが閣議決定され、論議を呼んでいる中での出題となった。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe6000/news/20060313i213.htm