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2006年03月08日(水) 15時46分

50億円上納、再分配 八尾のヤミ金心中産経新聞

トップ直轄部門 勧誘先割り振り
 大阪府八尾市のヤミ金心中事件で、出資法違反容疑で元従業員らが逮捕された東京の業者(解散)が所属していた全国規模のヤミ金融組織(本拠・那覇市)が、傘下の七業者が稼いだ総額約五十億円の収益をいったん上納させ、営業成績に応じて再分配していたことが八日、大阪、和歌山など六府県警の合同捜査本部の調べで分かった。
 こうした資金の流れは組織トップの亀井浩次容疑者(39)=別の出資法違反容疑などで指名手配=の直轄部門が掌握していた。全国の債務者リストの管理や貸付金振り込みも集中的に行っており、合同捜査本部は傘下業者は資金・営業面で事実上一本化されていたと判断。八尾事件でも組織中枢が関与していた疑いがあるとみて調べている。
 調べでは、亀井容疑者の直轄部門は「センター」と呼ばれ、その下には「融資部門」と「回収部門」も設置していた。傘下業者の間で勧誘先が重複しないよう客になる債務者を割り振っていたほか、貸し付けの際は各業者から客の口座番号を連絡させ、融資部門から直接送金、客が支払う利息は回収部門で全額吸い上げていた。
 さらにセンターは傘下業者の営業成績をコンピューターで一括管理し、亀井容疑者が全体を把握。成績に応じて、各業者のリーダー役である「グループ長」に再分配していた。各業者の従業員にはグループ長から「給与」などの形で分配されていたとみられる。
 センターは、手続きなどについても各業者・部門に細かく指示し、客の口座番号を知らせる連絡は、間違いを避けるためにファクスに限定。融資部門が貸付金を振り込む際は、周囲から不審に思われないようATM(現金自動預払機)一台につき十回までとし、超える場合は他のATMに移っていたという。
 平成十五年六月に起きた八尾市の心中事件では、死亡した主婦=当時(69)=が利息を振り込んだ口座から、東京の業者の元店長、川畑将容疑者(25)=出資法違反容疑で指名手配=と元従業員、長野和人容疑者(33)=同容疑で逮捕=が現金を引き出す姿がATMの防犯ビデオに写っており、亀井容疑者はこれ以降システムを強化したとみられる。センターを通じた集金は、千以上の業者を束ねていた山口組系旧五菱会(現美尾組)の元幹部も採用していたシステム。合同捜査本部は、今回のヤミ金融組織も資金面で別組織と関係がないかどうか調べている。
(産経新聞) - 3月8日15時46分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060308-00000024-san-soci&kz=soci