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2006年03月06日(月) 20時43分

<東京都調査>子どもの金属アクセサリーに高濃度の鉛毎日新聞

 スーパーなどで販売されている主に子ども対象の安価な外国製金属アクセサリーの多くに、高濃度の鉛が含まれていることが、東京都の調査で分かった。雑貨類について国内では鉛の規制はないが、調査した76点のうち6割が米国の基準の含有量を上回っており、中には米国基準の56倍の鉛が溶け出るブローチもあった。鉛には脳や神経を侵す毒性がある。乳幼児がのみ込むなどすると深刻な影響を受ける恐れがあるとして、都は他の道府県や消費者団体などを通じて注意を呼びかける一方、厚生労働省と経済産業省に規制を設けるよう求めた。
 都生活文化局は、米国消費者製品安全委員会(CPSC)が昨年2月、金属製アクセサリーに含まれる鉛の暫定基準を設け、基準を超えた商品を回収したのを受け、調査を実施した。
 調査対象は、都内のスーパーや100円ショップなどで販売されている100〜1000円程度の指輪やネックレス、携帯電話ストラップなど76点。全国的に販売されているという。
 検査の結果、鉛の含有量がCPSCの基準(0.06%)より高かったのは46点で、うち基準の833倍に当たる50%以上の高濃度のものが32点あった。基準値を超えたのは、いずれも中国、韓国、台湾製だった。
 のみ込んだ際、鉛が胃酸に溶けるため問題となる鉛の溶出量について、高濃度だった32点のうち21点を調べたところ、14点がCPSCの基準(175マイクログラム)を超えた。最も溶出量が多かった中国製ブローチは56倍だった。
 都や業界団体によると、安価な金属性アクセサリーは雑貨に分類され、生産量や輸入量の把握は難しいという。国内では、水や食品、鉛筆などに鉛の規制があるが、「食べたり飲んだりすることを想定していない」として雑貨類は規制されていない。鉛を摂取すると脳や神経を侵し発達に悪影響が出る危険があり、幼児は大人に比べて鉛を吸収しやすいとされる。
 都生活文化局の担当者は「外見では鉛を含んでいるか判断できない。規制や警告表示などの対応が必要。口に含むだけでも危険は否定できず、家庭でも取り扱いに注意して欲しい」と話している。【猪飼順】
(毎日新聞) - 3月6日20時43分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060306-00000087-mai-soci