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2006年02月16日(木) 18時29分

Blog の増加が生むコンテンツ連動型広告の拡大japan.internet.com

今後のネットマーケティングを読み解くひとつのキーワードとして「CGM」という言葉をたびたび目にするようになった。この「CGM」とは「Consumer-Generated Media」の頭文字を取ったもので、日本語訳すれば消費者発信型メディアという意味になる。つまりは、従来の企業発信のマスメディアとは一線を画す「Blog」や「SNS(ソーシャルネットワークサービス)」、「口コミサイト」など、個人から発信されるメディアの総称として使われている。

そして、現在このような「CGM」を企業や商品の広報活動に活用しようというバイラル(口コミ)マーケティングの手法が注目を集めている。なぜなら、こうした個人から発信された口コミ情報が、消費者の購買活動における意思決定の情報源として重要視されていることがわかりはじめたからだ。現在、関連する調査データが多数発表されているが、データによっては、8割以上の消費者が個人から発信された口コミ情報によって、購買行動に何らかの影響を与えられたことがあるという。

なお、こうした「CGM」のなかでも、世界的に見て Blog の普及・発展は特に著しいものがある。Blog 検索を提供する米 Technorati が米国時間2月6日に発表したデータによると、ブログの総数は5か月半ごとに倍増し、3年前の約60倍に相当する量に達しているという。

また、国内の状況を見ても、総務省の発表によれば、2005年3月末時点での Blog 開設者は延べ数で約335万人に達しており、2007年3月末には約782万人にまで拡大すると予測している。さらに、それに比例するように、一方のブログの閲覧者数(月に1度はブログを閲覧しているユーザー)も2005年3月末時点の約1,651万人から2007年3月末には3,455万人にまで増加する予測だという。この3,455万人という数字は実にインターネットユーザーの40.9%にも及ぶが、それでも業界内ではかなりコンサバティブな数値という意見が多い。

こうした状況のなか、1月31日にアウンコンサルティングでは、近い将来においてコンテンツ連動型広告の成長率が検索連動型広告の成長率を上回るというレポートを発表した。

コンテンツ連動型広告とは、Web ページのテーマを解析し、コンテンツと関連性の高い広告が表示されるシステムである。

Web サイトの運営者にとっては、自身のサイトから収入が得られる点や、広告主との契約などの面倒な手間がかからないといったメリットがある。そして、広告主側にとっても、自社の商品やサービスと関連性の高いページに広告出稿が実現でき、広いリーチと良質の見込み客が獲得できるという利点がある。

コンテンツ連動型広告に力を入れるグーグルによれば、昨年時点のコンテンツ連動型広告の配信先は世界全体で約80億以上の Web ページとなっており、その後も Blog の増加に伴って配信先も増加傾向にあるようだ。

しかも、このコンテンツ連動型広告は、検索連動型広告と共食いを起こすような広告手法ではないという点も魅力のひとつだ。例えば、ユーザーの Webブラウジングをインターネット上の航海に例えるなら、「Yahoo! JAPAN」や「Google」のような検索サイトは航海の出発点である港であると考えられ、当然港での集客手段は検索連動型広告ということになる。対して、コンテンツ連動型広告とは大海上に散りばめられたニュースサイトや Blog といった無数の中継点での集客手段となり、まったく発想が異なっている。

こうした点からも、広告主にとって、ネットマーケティングの効果を最大化するためには検索連動型広告とコンテンツ連動型広告の併用は、今後を見据えれば必須の対応と考えられる。特に、これからはグーグルだけでなく、オーバーチュアをはじめとした競合各社もこの大海の支配に乗り出すことが考えられ、さらなる中継点の拡大が約束されている。

(執筆:マーケティンググループ 市川伸一)

記事提供: (((SEM-ch)))検索エンジンマーケティング情報チャンネル


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(japan.internet.com) - 2月16日18時29分更新

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