2006年02月07日(火) 17時30分

元高検部長　起訴は口封じ、と公訴棄却求める　大阪高裁（毎日新聞）

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収賄罪などで控訴審に臨む元大阪高検公安部長の三井環被告＝大阪市北区の大阪高裁で７日午前１０時１分、小関勉写す 　 　捜査情報漏えいの見返りに元暴力団組員から接待を受けたなどとして、収賄や公務員職権乱用罪などに問われ、１審・大阪地裁で懲役１年８月、追徴金約２２万円（求刑・懲役３年、追徴金約２８万円）の実刑判決を受けた元大阪高検公安部長、三井環被告（６１）の控訴審初公判が７日、大阪高裁（滝川義道裁判長）で開かれた。被告側は「逮捕、起訴は検察庁の調査活動費流用を告発しようとした被告の口封じが目的だった」として改めて公訴棄却を求め、無罪を訴えた。検察側は１審判決の維持を求めた。
　１審判決によると、三井被告は０１年６〜７月、元組員から、情報収集で便宜を得たいとの趣旨と知りながら、高級クラブなどで計４回の飲食接待（約１５万円）やホテルでデート嬢による接待（約７万円）を受けた。さらに、職務上必要がないのに暴力団組織の活動状況など記した捜査資料を部下に命じて入手するなどした。
　判決は起訴事実のうち収賄の一部を無罪としたが、「検察幹部の地位にありながら、刑事司法に対する社会の信頼を大きく損なったもので、厳しい非難は免れない。調査活動費問題と被告の処罰は別」として実刑を言い渡した。
　贈賄罪に問われた元組員は１審で懲役５月の実刑判決を受け、既に刑期を終えている。【一色昭宏】

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