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2006年02月02日(木) 03時08分

サムニントップ逮捕 リフォーム詐欺の疑い 違法な営業主導か産経新聞

 サムニングループによるリフォーム詐欺事件で、警視庁生活経済課は一日、詐欺の疑いで、サムニングループの親会社「エム・エイチ・エス」(東京)社長、小川隆司容疑者(38)=渋谷区広尾=を逮捕、同社元専務、小松茂樹容疑者(34)ら四人を再逮捕した。小川容疑者は三十四都府県で高齢者を中心に五千人以上から約百四十一億円をだまし取る被害が判明した同グループのトップ。同課は、小川容疑者がグループの違法な営業手法を主導したとみて追及する。
 調べでは、小川容疑者らは横浜市内の男性(47)に「地震がきたら家が崩れる」などとうそを言って、平成十四年二月、屋根裏補強のため工事代金約百十七万円をだまし取った疑い。
 小川容疑者は「まったく知らない」と容疑を否認している。しかし、同課は、小川容疑者が小松容疑者に「(営業担当者に)もっと工事の勧誘をおおげさにするよう指導しろ」などと指示していたことを把握。「ロールプレーイング」と呼ばれる模擬営業訓練で指導させるようにしたことから、詐欺の事前共謀にあたると認定した。
 事件では、グループの営業担当者ら十二人が既に逮捕されている。
 小川容疑者は七年十一月、エム社の前身会社を設立。強引な訪問営業で東京都から行政指導を受けると、十四年二月、営業部門を分離する形で「サムニンイースト」(東京)などサムニングループを設立した。
 同グループとは十六年五月に資本関係を解消したとされるが、エム社役員がグループの役員を兼務するなど密接な関係にあり、グループが契約した工事はすべてエム社が受注、契約金の六−七割を工事代金名目で得ていたという。
     ◇
 ■カリスマ…忠誠心競わせ
 逮捕された小川隆司容疑者は二十代後半に独立してグループ会社を次々と設立し、高額納税者にも名を連ねていた。
 「すぐ行動に移すタイプで、分析力があった」(関係者)。料理の出張サービスなどを行うケータリング会社を経て、平成九年に現在のエム・エイチ・エス社を設立し、十四年にはグループ展開して業績を拡大。一時は上場も検討していた。
 「サムニン」の名前の由来は『侍のように忠実で、忍者のように素早く』。小川容疑者が名付けたグループは、常に自らに忠実な集金システムとして機能していた。
 「常に役員らを追い込み、忠誠心を競わせた。『おれのために命を捨てられるか』といつも役員に詰め寄っていた」と元グループ幹部。
 取締役ら二人にそれぞれの派閥を競わせ、全体の売り上げを伸ばした。グループ内で同じ顧客を奪い合うこともあった。
 毎年年始には靖国神社で、幹部に「売り上げを上げます」と大声で誓いの言葉を叫ばせ、忠誠心を煽(あお)った。
 小川容疑者と直接会話できるのは一握りの役員のみ。「カリスマ性を持っていた。誰もが、社長にほめられたかった」(元幹部)。グループの摘発後も「社長は悪くない。私が警察に行けば済む」と、小川容疑者を最後までかばう役員もいたという。
(産経新聞) - 2月2日3時8分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060202-00000020-san-soci