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2006年02月02日(木) 00時00分

『過失』なしなら補償 金融機関カード偽造・盗難の被害  東京新聞

 偽造カードによる不正使用が増えてきたのは二〇〇三年ごろから。全国銀行協会(全銀協)による偽造の被害調査では、〇二年度に四件(千六百万円)だったのが、〇三年には百八件(三億円)、〇四年には四百二十四件(九億七千五百万円)にまで跳ね上がった。警察庁の〇四年の調べでは、偽造・盗難被害合わせて三千四百四十八件、約二十四億円に上った。

 だが、金融機関はこれまで契約上のルール(約款)に基づき、偽造、盗難ともほとんどのケースについて補償に応じてこなかった。

 こうした事態に被害者からは批判が噴出。議員立法による法制化が進んだ。

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 預金者保護法の対象となるのは、銀行や信用金庫、信用組合、農協、漁協、郵便局、労働金庫など。被害に遭った場合、入院や事故など特別な事情がない限り、三十日以内に届け出なければならない。

 偽造、盗難カードともに利用者に過失がない限り、その金融機関が被害の全額を補償することが原則となっている。逆に、預金者に重大な過失があった場合は偽造、盗難ともに補償はない。重大な過失とは▽暗証番号を他の人に教える▽カードに暗証番号を書き込む▽第三者にカードを渡す−などが当てはまる。

 さらに盗難カードの場合、暗証番号やカードの管理の仕方によっては預金者の過失と見なされ、被害額の75%しか補償してもらえないこともある。例えば、暗証番号に生年月日や自宅の住所番地、電話番号などを使用した上、そのカードと一緒に運転免許証やパスポートなど個人情報が書いてあるものを保管していたり、カードを入れた財布を自動車などに放置していた場合などがそうだ。

 偽造などから身を守るためには、カードの管理を徹底すると同時に、暗証番号を定期的に変えることが大切。通帳で、不正使用がないかこまめにチェックすることも必要だ。金融消費者問題研究所の楠本くに代代表は「カードは金庫を持ち歩いているのと一緒。普段使っていない口座のカードは処分するなど、必要以上に持たない方が得策」とアドバイスする。

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 「保護法ができたことは大きな一歩だが、まだ課題が残ります」と話すのは、キャッシュカード盗難・偽造被害者でつくる「ひまわり草の会」の中林由美江代表。

 まず、カード以外が補償の対象外になっていることについて指摘した。「窓口引き出しの通帳やインターネット取引の不正使用も多発している。金融機関のカードと同じように払い戻すことができる生命保険会社のカードの被害者なども置き去りにされてしまうのは納得いかない」

 また過去の補償について、大手銀行はおおむね過去二年までさかのぼるとする方針を打ち出しているが「どうして二年までなのか。それ以前の人たちも平等に補償してほしい」と訴える。

 楠本代表も同法を評価する一方で「施行に備え、約款を変えた銀行もあるが、預金者に郵送するなどして通知しているところがほとんどない。預金者にきちんと知らせる責任がある」と金融機関の姿勢に不満を漏らした。

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 同法に関する問い合わせは、金融庁=(電)03・3506・6000=の総務企画局企画課信用機構企画室(内線3556)か、監督局銀行第一課(同3388)まで。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kur/20060202/ftu_____kur_____000.shtml