2006年01月30日(月) 22時48分

公判で偽証させた疑い、１審無罪の男を逮捕（読売新聞）

　覚せい剤取締法違反（使用）の罪に問われ、東京地裁で無罪判決を受けた男（検察側が控訴）が、公判中に知人にウソの証言をさせていたとして、警視庁万世橋署は３０日、無職藤井達也被告（４０）（静岡県三島市）を偽証教唆容疑で、ウソの証言をした同多田博幸受刑者（３１）（千葉県袖ヶ浦市）を偽証容疑で、それぞれ逮捕したと発表した。

　調べによると、藤井被告は、公判中の昨年春から夏ごろ、多田受刑者に対し、公判でウソの証言をするよう手紙で依頼し、偽証させた疑い。

　多田受刑者は昨年８月、藤井被告の公判に証人として出廷し、「自分が使っている覚せい剤用の注射器をペットボトルの水で洗おうとしたところ、中の水に覚せい剤が入ってしまった。（藤井被告は知らずに）この水を飲んだ」などとウソの証言をした疑い。

　同地裁は昨年１１月、藤井被告に無罪判決を言い渡した。

　多田受刑者は証言当時、覚せい剤取締法違反の罪などで公判中だったが、その後、懲役３年の実刑が確定。調べに対し多田受刑者は、「（自分が逮捕されそうになった時）藤井被告に逃がしてもらったから（偽証依頼に応じた）」などと容疑を認めている。藤井被告は否認している。２人は別の事件で服役中に刑務所内で知り合ったという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060130-00000516-yom-soci