2006年01月20日(金) 16時36分

悪質リフォーム：高岡の田中さん、だまされないマニュアル作成　手口など紹介　／富山（毎日新聞）

　常とう文句は「モニターになっていただくと、特別価格で」「今やらないと、大変なことに」——悪質リフォームによるトラブルが後を絶たないなか、富山県高岡市大坪町のリフォーム業、田中雄啓さん（４４）が、“だまされないマニュアル”を盛り込んだ「外装リフォームレポート」（Ａ４判、３３ページ）を作成し、希望者に無料配布している。
　レポートは、不動産取引に２０年以上かかわってきた経験、下請け業者などからの情報、各地の仲間とのネットワーク網を生かしてまとめた。
　悪質業者の手口基本編によると、訪問のきっかけは「無料で○○診断します」「ご近所で工事しています」「大変です、お宅の壁にひびが」など。狙われやすいのは、仕事を定年になって子育て、住宅ローンも終えた６０歳前後が一番多く、女性だけの家庭も危ない。訪問販売者は、インターホン越しでは断られやすいので対面したがることから、ドアの開閉には十分な注意が必要という。
　このほか、悪質といえなくてもトラブルになるケースもあり、その伏線は契約を先に結ぶこと。「大手メーカーでも、営業マンは契約を優先して、内容を十分詰めないまま結んでしまうこともある。顧客は、注文内容や希望価格などを十分話し合い、業者と信頼関係を築けた段階で、契約に行き着くようにしないといけない」とアドバイスする。
　レポートでは、これらのマニュアルのほか、外装の色あせ、そり、かびなどをカラー写真付きで解説したり、工事の目安となる標準適正価格表なども併記されている。
　田中さんは、さらに情報を集めてリフォーム全体の小冊子作成も計画している。「営業に結びつけるつもりはないので、気軽に資料請求を」と、「ハウスリフォーム・エール」（０１２０・５１・９０７１）留守番電話で受け付ける。【嶋谷泰典】

１月２０日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060120-00000168-mailo-l16