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2006年01月14日(土) 13時31分

<北海道新聞>「泳がせ捜査」失敗報道で、「おわび」掲載毎日新聞

 北海道新聞社(本社・札幌市中央区)が昨年3月13日付朝刊で、北海道警察と函館税関が「泳がせ捜査」に失敗し、覚せい剤130キロと大麻2トンが道内に流入した疑いがあると報じた記事について、同社は14日付朝刊で「記事の書き方や見出し、裏付け要素に不十分な点があり、全体として誤った印象を与える不適切な記事と判断しました」とする「おわび」を掲載した。ただ、「(記事は)疑惑に関して報じたもの」とし、訂正はしない姿勢を示した。
 この記事をめぐっては道警が「事実と異なる」と抗議し、訂正と謝罪を要求。これを受けて同社は社内調査を進めていた。
 同社は1面に「おわび」、社会面に社内調査の内容を掲載した。それによると、覚せい剤取締法違反で有罪が確定し服役中の稲葉圭昭・元道警警部が03年3月、自身の公判に提出した「上申書」が発端となり、取材に着手。複数の捜査関係者などから「稲葉元警部が暴露した話と矛盾しない証言が得られた」という。
 しかし、社内調査の結果、「捜査関係者の証言の多くは伝聞に基づくものであり、(略)組織的な『泳がせ捜査』が行われたとの確証は得られなかった」とした。道内に流入したとされる「覚せい剤130キロ、大麻2トン」の数字についても、稲葉元警部の証言以外に十分な根拠はなかったといい、記事全体が「裏付け取材が不十分だった」と結論づけた。
 一方で、「泳がせ捜査」が「なかったという確証も得られなかった」として疑惑の存在自体は否定していない。
 北海道新聞の早坂実編集局次長・報道本部長は14日、毎日新聞の取材に「チェック体制が甘かったことは認めるが、十分な調査に基づく結論であり、説明責任は果たしている」とコメントした。社内処分については「今後検討する」と答えるにとどまった。
 ◇
 道警本部の岩田満広報課長は「今回の記事内容によれば、当該記事の訂正も行われておらず、道民の誤解を解くものとは言えない」とのコメントを出した。
(毎日新聞) - 1月14日13時31分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060114-00000041-mai-soci