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2005年12月12日(月) 14時11分

米産牛肉輸入解禁、消費者「安くてもためらう」読売新聞

 2年ぶりの輸入再開が決まった米国・カナダ産牛肉。精肉は、早ければ年内にも店頭に並び、年明けには牛丼店や焼き肉店など外食にもお目見えしそうだ。だが、消費者の間には不信感も根強い。米国産牛肉は信頼を取り戻せるだろうか。

 12日午前、東京都文京区本駒込のスーパーに買い物に来た近くに住む主婦(68)は、「どんな検査をされているのか分からないので心配。安くても、買うのはためらってしまう」と話した。別の主婦(61)も「アメリカの圧力で輸入が再開されたようで、安全が確保されたと思えない」。

 同区千石の主婦(59)は「国産は高いし、オーストラリア産は脂身が少なすぎる。米国産の復活はうれしい。国が安全と判断したのだから、大丈夫じゃないかしら」と再開を歓迎する。このスーパーでは「お客様の反応を見ながら、店頭に出すか判断する」という。

 学校給食の場合は市町村の判断に任されているが、「生後20か月以下の牛肉で、危険な部位が除去されたものだと確認する方法が具体的に明らかになるまでは取り扱わない」(横浜市教育委員会)など、慎重な姿勢もみられる。

 一方、和牛ブランド「前沢牛」を販売する岩手畜産流通センターの菊池定春・事業管理部長は「輸入解禁の科学的根拠が乏しい気がする。消費者に牛肉全体への不信感が広がらないか」と不安をのぞかせる。

 米国食肉輸出連合会東京事務所の原田晋ディレクターは「楽観はしていない。消費者の不安をなくすため、疑問に一つひとつ答えていきたい」と話している。

 輸入解禁決定後、厚生労働、農水両省は会見し、厚労省は来年3月31日まで検疫体制を強化することを明らかにした。厚労省の松本義幸食品安全部長は「今後は、リスク管理の能力が問われる」と語った。
(読売新聞) - 12月12日14時11分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051212-00000005-yom-soci