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2005年12月09日(金) 12時23分

<松下電器>石油温風機、修理ミス新たに12件も毎日新聞

 松下電器産業は9日、一酸化炭素(CO)中毒による死傷事故が相次いでいる石油温風機について、修理済み25機種3万9000台のうち、新たに12件で交換した銅製ホースが抜けていたと発表した。今月2日、修理済み温風機のホースが抜けたために、山形県で82歳の男性がCO中毒により意識不明の重体になる事故が起きていた。松下は再発防止のために、交換用ホースの留め金をこれまでの一つから、二つに増やすことを明らかにした。松下が作成した修理マニュアルには、固定のためのねじは「軽く締め付ければ十分」との記載があり、修理ミスを誘発した可能性がある。交換部品の設計の甘さとマニュアルの不備が原因とみられ、松下の責任が厳しく問われそうだ。
 新たに分かった12件は長野県、宮城県、岩手県、奈良県など7県にまたがっている。これとは別に修理前の機種で1件ホースが抜けていたことが確認された。事故はなく、死傷者は出ていない。大阪市内で会見した松下の林義孝専務は「事態を非常に重く受け止めている」と謝罪した。
 松下は2日の事故を受け、85〜92年製の「FF式石油温風機」と「石油フラットラジアント」計25機種約13万3000台を対象に、1台5万円で買い取る形で回収を進めている。そのうち、修理済みの約3万9000台については、再点検していた。
 松下はマニュアルの記載については、「きちんと説明しきれていなかった部分があった」と不備を認めた。「マニュアルの完成度をさらに高めたい」としている。
 松下は温風機による死傷事故が判明した4月以降、対象機種について、無償で点検、修理をしてきた。さらに、2日の事故を受け、総額200億円前後の費用をかける再発防止策を発表したばかりだった。
 山形県警は2日の事故原因が、松下の関係会社の従業員の作業ミスとみて捜査しているが、今回、修理済みの温風機で13件のホース抜けが発覚したことで、松下の責任も問われそうだ。【前川雅俊】
(毎日新聞) - 12月9日12時23分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051209-00000050-mai-soci