2005年12月02日(金) 00時00分

ドイツでも食肉偽装 ソーセージの国なのに…　 （東京新聞）

　【ベルリン＝熊倉逸男】ドイツで、賞味期限を偽った食肉偽装が相次いで発覚した。ソーセージはじめ肉類は、同国の“国民食”ともなっているだけに、メルケル新政権の新たな緊急課題に浮上している。

　偽装肉は、十分な設備もないまま何年も冷凍保存されていたうえ、行政で定められた賞味期限を書き換えられ、一部腐敗していた。

　独当局は、西部ノルトライン・ウェストファーレン州の食肉卸売業者から約六十トンの偽装肉を押収。この業者は今年だけで五百五十トン以上の食肉を扱い、輸出もしていたという。南部バイエルン州では、ドッグフード用のくず肉を人の食用に加工していた不正が明らかになった。

　これまでに偽装への関与が明らかになったのは約五十業者で、押収偽装肉は約二百五十トンに上るという。最近の世論調査では、約２５％のドイツ人が今後、肉食を控えると回答した。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20051202/mng_____kok_____002.shtml