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2005年11月24日(木) 02時25分

サムニングループ リフォーム詐欺 契約指導は事前共謀 模擬営業訓練産経新聞

親会社元役員逮捕
 サムニングループによるリフォーム詐欺事件で、警視庁は二十三日、詐欺の疑いで、グループ親会社「エム・エイチ・エス」の元常務取締役、新倉義貴(35)と、同、斎藤実(40)の二容疑者を逮捕。同、和田亮被告(36)=詐欺罪で起訴=を再逮捕した。
 新倉容疑者らは被害者への勧誘は行っていないが、客役と営業役に分かれて模擬営業をする訓練「ロールプレイング」でだましのテクニックを指導。同容疑者らは「それで客が取れるのか」とあおり、見本の手口を示しており、詐欺の事前共謀にあたると認定した。
 エム社にはグループの売り上げの大半が流れており、違法営業を主導していたとみて、他の上層部の関与も調べる。
 調べでは、新倉容疑者らは平成十四年一月上旬、だましの手口を指導したエム社元取締役の白倉敬之被告(26)=詐欺罪で起訴=と共謀し、横浜市の男性に「地震が来たら家が崩れる」とうそを言って、工事代金百十七万円を詐取した疑い。
 一連の事件では九人が逮捕・起訴され、五人に実刑が言い渡された。
     ◇
 ■141億円荒稼ぎ 「本来400万かかるが、見習いなら100万でできる」
 今年、被害が相次いだ悪質リフォーム。なかでも、サムニングループは高齢者らに言葉巧みに法外な料金を請求し、約百四十一億円も売り上げていた。
 新倉義貴容疑者らが営業マン向けに開いた「勉強会」。その際のロールプレイングでは「金具をつけないと家がもたない」「本来四百万かかるが、見習いの工事なら百万でできる」とうその営業トークを社員に伝授。「おまえの話は芝居っぽい。もっと不安をあおれ。中身を膨らませろ」と、指導していた。
 だましの手口をたたき込む一方で、営業成績の良い社員には高級外車などを与え、悪い社員には鉄拳制裁といった「アメとムチ」による、社員間の競争も徹底させた。
 成績は幹部に率いられたチーム(約十人)ごとに、大相撲をまねた年四回の「場所制」で競わせ、成績に応じ、横綱や大関といった番付が社内に張り出された。
 昨年の夏場所のトップチームには家族連れのハワイ旅行、二位はサイパン旅行が与えられた。
 場所中、休みはなく、全体で二億−五億円を売り上げる。場所前後には、キャバクラでの激励・慰労会もあった。横綱の賞金は百万円、副賞はベンツ。大関も賞金五十万円が与えられた。新倉、斎藤両容疑者も横綱、大関といった「三役クラス」だった。
 「年末に“男の祭り”という舞台があり、成績優秀者をほめたたえる。営業マンはスポットライトを浴びたかった。成績が求められるのは役員も同じで、社長から『おれのために命を捨てられるか』と詰め寄られ、『捨てます』とやっていた。組織全体が追い詰められていた」(元社員)
 激烈な営業レースは、成績の悪い社員への暴力を日常化させ、殴るけるの制裁が加えられた。営業方針についていけず退職した人には自宅まで押しかける嫌がらせや、違法営業を口外しないよう、一筆をとられる口止め工作が行われた。
(産経新聞) - 11月24日2時25分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051124-00000019-san-soci