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2005年11月23日(水) 00時00分

柱6割、はり5割強度不足 耐震強度偽造 東京新聞

 首都圏のマンションなどの建築確認に偽造した構造計算書が使われた問題で、江東区のマンション「グランドステージ住吉」(六十七戸)について、同区が独自に計算書を再審査したところ、柱全体のうち約六割、はり全体のうち約五割が強度不足だったことが二十二日、分かった。同日夜、行われた住民説明会で区側が明らかにした。説明会には同マンションのほとんどの世帯が出席、不安の声などが相次いで出された。 (荒井 六貴)

 再審査の結果について区は、同マンションが「震度5強の地震でも倒壊の恐れを否定できない。くいの一部も基準を満たしておらず、倒壊とまでは言い切れないが、震度5弱や長期の自重でも、たわみなどの危険性はある」などと説明した。

 国土交通省が二十一日に公表した、耐震性を計算し直した結果でも「震度5強程度で倒壊の恐れが」としていた。区の審査でも、これが裏付けられた。同省の調査では、震度6強でも人命を守る最低限の基準として、Qu/Qun値「一」以上が必要。同マンションは「〇・三七」だった。

 この日の住民説明会は同マンション近くの小松橋区民館で行われ、同区都市整備部の幹部が、調査結果などを報告。

 マンションから住民が退去した際に区営住宅三戸を提供できることや、都などに都営住宅の供給などを要望しており、今週中にも結果が分かることなどを説明した。

 終了後、管理組合理事長の男性(42)は、「生命の危機をより深刻に受け止めた。近隣にも迷惑をかけることになりそうで、ますます不安が募った」と話した。別の自営業男性(47)は、「国内で震度5強は何回も起きているので…」と硬い表情で話していた。

 また、マンション近くに住む女性が説明会への出席を求めたが、区は住民を対象にしていることを理由に入室を拒んだ。

 会場を訪れた同区の鈴木康吉区議は、「近所から不安の声が上がっている。(近隣住民にも)もっとオープンにすべきではないか」と話した。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20051123/lcl_____tko_____000.shtml