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2005年11月22日(火) 00時00分

ネット“玄関” 個人管理の時代読売新聞

 パソコンのブラウザを起動した時に最初に現れる画面は、自社のホームページ(HP)だったり、ニュースサイトだったり色々だろう。「そんなの当たり前だろう」と思われるかも知れないが、6、7年前まではそうでもなかったのだ。

 それまではブラウザのHPに行くのが普通だった。ブラウザの初期設定がそうなっていた。パソコンスキルが十分でない人も多く、マシンの信頼性も低かったので、下手にいじらないほうがいいという不安感もあって変更しなかったのだ。

 だから、ブラウザの代表格、インターネット・エクスプローラーとネットスケープナビゲーターのHPへの集客率は抜群で、中身も実に華やかだった。大手メディアなどと提携してニュースや娯楽ページへの入り口になっていただけでなく、ユーザーの嗜好(しこう)に合わせた内容をポップアップ(飛び出し)画面で送りつけるサービスもあり、「テレビに近づいた」などと言われたものだ。それほどブラウザの存在感は強かった。

 だが、ブラウザにならいトップページの充実で集客を狙う有力サイトがポータル(玄関)化を進める中で、時代は変わった。今は、ポータル化を強力に進めた検索サイト、中でもヤフーをトップページにしている人が少なくないだろう。

 その牙城(がじょう)に、グーグルとマイクロソフトが新手のコンセプトで割り込んできた。キーワードは「パーソナライズド」。検索窓の下に、好みのサイトやブログを自由にレイアウトして自分専用のポータルが作れる。内容は常に最新のものに自動更新される。作成したマイページは、どのパソコンからでも見られる。

 お仕着せの時代から、便利なポータルの時代を経て、ネットは個人がコントロールする時代に向かっているようである。ネット界で議論沸騰中の「Web2・0」という言葉が、要は「次世代ネットのあり様」とするなら、これは分かりやすい一例かもしれない。(ITジャーナリスト 島田範正)

http://www.yomiuri.co.jp/net/column/kougengaku/20051122nt01.htm