悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2005年11月19日(土) 03時02分

耐震構造 書類不備でも審査 千葉の建築士 5年で90棟関与産経新聞

 千葉県市川市の姉歯(あねは)秀次一級建築士(48)が二十一棟のマンションやホテルの耐震性にかかわる構造計算書を偽造していた問題で、建築確認を行った民間の指定確認検査機関「イーホームズ」(東京都新宿区)が、姉歯建築士から必要書類の提出を求めないまま審査を実施していたことが十八日、国土交通省の調査で分かった。書類不備の際には、計算過程を精査するよう決められており、国交省は適切な審査が行われれば不正を防げたとしている。
 国交省は同日、建築基準法に違反したとして姉歯建築士の資格を取り消す方針を固めた。イー社についても審査の実態を調べた上で処分を検討する。姉歯建築士が構造計算にかかわった物件は、二十一棟以外に最近五年間で約九十棟に上っており、国交省はこれらについても偽造の有無を慎重に調べる。
 この書類は構造計算の際に使用した計算プログラムが国土交通相の認定を受けていることを示す証明書で、国交省が各業者に添付を指導している。この日、国交省で会見したイー社側は、認定証が添付されていないことを認識していたとしながらも、「確認審査業務は適正に行っており、過失はなかった」とした。
 姉歯建築士が必要書類を添付しなかった理由について、国交省幹部は「添付すると不正が発覚しやすくなるのを知っており、あえて検査機関の検査能力を試そうとしたのではないか」と推測している。
 偽造対象となったビジネスホテル「京王プレッソイン茅場町」(東京都中央区)では同日、安全性が確認されるまで営業中止を決めた。
 国交省は、二十一の物件のうち既に完成している十四棟がある東京都、千葉県、神奈川県の担当者らと対策連絡協議会を開催。震度5強の地震で倒壊する恐れが確認されたマンションとして、千葉県船橋市の「湊町中央ビル」と川崎市川崎区の「グランドステージ川崎大師」の二棟を、さらに完成済みの十四棟の建築主四社、設計業者六社、施工業者六社をそれぞれ公表した。
 協議会で東京都は、姉歯建築士に構造計算を発注した設計事務所六社に対する聴取内容を報告。報告によると、六社は発注の理由について「建築主に指示された」「仕事が早いから」と説明したという。
(産経新聞) - 11月19日3時2分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051119-00000000-san-soci