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2005年11月18日(金) 00時00分

「ニットアウト」が大盛況…「ニットカフェ」も登場読売新聞


くつろいだ雰囲気の中、編み物もおしゃべりも進む(東京・南麻布のマザーアース・ビスで)
手編みで心温まる交流

 大勢の人が集まって手編みを楽しむ「ニットアウト」と呼ばれるイベントが最近各地で開かれている。お茶を飲みながら編み物ができる「ニットカフェ」も登場。いずれもおしゃれな雰囲気の中で、毛糸と人のぬくもりを感じられるところが人気を呼んでいるようだ。

 横浜市の公共施設「アートフォーラムあざみ野」で今月6日、「ニットアウト」というイベントが開かれた。会場をたまたま訪れた人に、編み針や毛糸玉を無料で配り、ロビーやラウンジで自由に編み物を楽しんでもらう。編み方を教えあったり、世間話をしたり。初めて編み針を持つ父親や子ども、久々に編み物に取り組む主婦など、参加者は500人に上った。

 ニットアウトは、多くの人々が公園や大通りなどに集まって手編みを楽しんだり、作品を発表したりするアメリカ発祥のイベント。日本では、手芸用品メーカー「クロバー」(本社・大阪市)が昨年秋に初めて開いた。同社が今年10月に東京・六本木ヒルズで開いたニットアウトは6000人も参加する盛況となった。手芸店の店頭などでも開催が相次いでいる。

 ◆アメリカ発祥 友達作りにも

 お茶を飲みながら編み物ができる「ニットカフェ」も各地に登場している。東京・南麻布の草木染の毛糸店「マザーアース・ビス」(戸国直美店長)では今月4日から、ニットカフェを始めた。月に2回(第1、3金曜日)、ハーブティーなどを飲みながら、会社帰りの女性らが編み物を楽しむ。参加した女性は、「仕事で疲れても、ふわふわした毛糸を触ると、心が和む」「人の作品を見ると刺激になるし、難しい編み方も教えてもらえる」などと話す。

 東京・渋谷のレストラン・バー「ピンク・カウ」でも、月に2回(第1、3火曜日)、編み物好きが集う。日本企業に勤めるオーストラリア人の女性が呼びかけたもので、参加者は日本人のほかアメリカ、イギリス人など国際色豊かだ。

 日本編物文化協会(東京)などによると、最近の手編みブームはアメリカから伝わってきたという。手芸がストレス解消やリラクゼーションにつながると広く知られるようになり、ハリウッド女優がおしゃれな趣味として手編みに取り組み、ブームを後押しした。2001年9月の同時テロ後、心の安らぎを求める傾向が進んだことも一因となり、ニューヨークなどで編み物の店が開業しているという。

 欧米の事情に詳しいニットデザイナーの服田洋子さんは「興味はあってもきっかけのなかった人が、イベントやカフェを通じて手編みを始めている。手編みの癒やし効果に加え、ニットという共通項があるので、友達作りやおしゃべりがしやすい。それが多くの人を引きつけているのでは」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20051118ok03.htm