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2005年11月16日(水) 16時15分

ニュースプリズム:手口巧妙化「振り込め詐欺」 誘拐装う電話相次ぐ /茨城毎日新聞

 子供の誘拐を装って金を振り込むよう要求する不審な電話が今月に入って県内で相次いでいる。県警捜査2課は1日から9日までに53件を認知。子や孫を装って電話する「振り込め詐欺」の件数は前年に比べ減っているが、手口が巧妙化しているとみて、注意を呼び掛けている。【長野宏美】
 ◇1件当たりの被害額増加
 ■名簿利用か
 「娘を預かっている」。4日昼ごろ、ひたちなか市の女子中学生のいる家庭に男から電話が入った。子供の泣き声で「知らないおじさんに首を絞められている」と告げた後、男に代わり「200万円用意しろ。できなければ100万円でもいい」と脅した。母親は近くの銀行で現金を下ろそうとしたが、不審に思った銀行員が振り込まないよう母親に声を掛け、実害はなかった。
 鹿嶋市や行方市の小中学生宅にかかった電話では、男は子供の名前や住所を知っていた。男の声で生徒名を連呼した後、「○○は預かった」などと脅したが、子供は自宅にいるなどして無事が確認できたという。何らかの名簿を利用しているとみられる。
 ■県北、県央で多発
 同課によると、いずれも未遂に終わっているが、鹿嶋署と水戸署で各12件、高萩署で10件など、県北や県央、鹿行地域で相次いでいる。男の声で100万〜300万円を振り込むよう要求。中には「身代金3億円よこせ」などと脅し、「そんな金はない」と答えると「100万円でいい」と値下げするケースもあった。
 同課によると、今年1〜10月末までの「振り込め詐欺」の総数は県内で計226件(前年同期比142件減)、被害総額約2億4659万円(同1億3633万円減)と前年に比べ大幅に減っているが、1件当たりの被害は109万円(同5万円増)と逆に増えているうえ、「誘拐」と脅して慌てさせるなど手口が巧妙化しているという。
 ■不祥事装う手口も
 県教委でも今月に入って45件を確認。うち16件は子供の声で「助けて」などと訴えた後、男に代わって「子供を誘拐した」と脅す手口だった。
 また、教職員の「不祥事」を装った振り込め詐欺も相次いでいる。先月20日には、筑西市の男性(68)方に弁護士を名乗る男から、「息子さんが生徒を殴ってけがをさせた。示談金190万円を振り込んでくれ」と電話があった。校長や生活指導員を名乗る男が次々と電話に出たため、信用して振り込んでしまったという。県教委は各学校などに注意を呼び掛ける緊急通知を出している。
 県教委は「こちらの情報はできるだけ話さず、すぐに学校に確認し、絶対に振り込まないで警察に通報すること」と冷静な対応を呼び掛けている。

11月16日朝刊
(毎日新聞) - 11月16日16時15分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051116-00000030-mailo-l08