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2005年11月13日(日) 00時00分

副作用?乳幼児8人死亡 治療薬タミフル 脳症の可能性も指摘 東京新聞

 インフルエンザ治療薬の切り札として使われている「タミフル」(リン酸オセルタミビル)を服用した愛知、岐阜県の中高生計二人が幻覚を思わせる異常行動で事故死した問題で、二〇〇一年二月の販売開始以来、タミフルを服用した乳幼児らにも副作用が起きた可能性があり、全国で少なくとも八人が「突然死」していたことが十二日、NPO法人・医薬ビジランスセンター(大阪市)の調べで分かった。

 ただ、専門家の中にはインフルエンザ脳症の症状との共通点を指摘し、因果関係に否定的な見解もある。

 タミフルの輸入・販売元の中外製薬(東京)は、異常行動などとの関連について「服用直後のことだけに因果関係は否定しない」としながらも「インフルエンザ特有の症状など、ほかの要因も考えられる」と説明。死者数は毎シーズンに約一千万人分のタミフルを供給する中での数字とする一方、販売当初から副作用に関する文書を添付し、処方する医師らに注意を呼びかけていることも示して「厚生労働省と協議し、何らかの対策を考えたい」としている。

 同センターによると、死亡した八人のうち六人は二−三歳児。〇二年十二月に起きた三歳の男児の例では、初めて服用して二時間後の昼寝の最中に呼吸停止し、気付いた時には手遅れだった。今年二月の二歳の男児の場合、初めて服用して一時間半後に強い頭痛を訴えて号泣し、さらにその一時間半後の睡眠中に突然死した。ほかの四人も同様に、服用から数時間以内に容体が急変した。残る二人の詳細は不明。

 乳幼児の場合、脳細胞などが未成熟で影響を受けやすいという。興奮やけいれんといった症状にとどまった例となると、さらに多くの件数が厚労省に報告されている。

 三菱名古屋病院小児科の岩間正文医師は「乳幼児や思春期の患者はできるだけ服用を控え、自然に治るよう努めた方が良い」と指摘。タミフルについては「耐性を持ったウイルスが現れており、安易に使わない方が良いと思う」と話している。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20051113/mng_____sya_____006.shtml