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2005年11月01日(火) 00時00分

東証、大障害…システムダウン前場取引不能ZAKZAK

「ソフトにエラー」富士通に損賠を示唆

 東証1部、2部、マザーズの株券など2401銘柄は、通常は午前9時から11時までの午前と、午後0時半から3時までの午後に取引が行われるが、障害の影響で午前の取引がすべて停止した。その後、午後1時半になってやっと取引が再開された。

 転換社債型新株予約権付社債(CB)118銘柄、交換社債1銘柄も午後1時半からの取引再開となった。

 東証によると、午前6時半に売買システムのスイッチを入れ、立ち上げ処理を開始したところ、同47分に、3台ある株式業務サーバーで、東証に売買注文を入れる証券会社のコードやシステム端末の番号など「会員情報テーブル」が読み取れない障害が発生。再び起動したが同じ段階で情報が読み取れず、午前7時46分と同55分に証券会社に障害の発生を通知し、8時40分の段階で売買停止を決めた。

 その後、システムを再起動させ、午後0時45分に証券会社からの注文を受け付け、午後1時半から取引を再開した。

 この日午後1時から取引再開について記者会見した東証の天野富夫常務は、システム障害の原因について、「詳細は今後の検討が必要」とした上で、10月8日から10日の3連休中にシステムの処理能力を1日あたり620万件から750万件に増強する作業時のミスで障害が発生した可能性が高いことを示唆した。

 東証によると、新たなソフトに切り替える際、効率良く情報を処理する目的でシステム開発の担当者がシステム内の証券会社のデータを格納する位置を移動したという。


会見でシステム障害をわびる東証の天野富夫常務(左)=1日午後1時、東京・日本橋兜町の東証 新ソフトが起動した10月11日から31日まではこれまで通り、証券会社のデータを読み取ることができた。ところが、11月1日になって、月初にシステムが定期的に自動更新された際、もともと証券会社に関するデータが移動して空白だった部分が圧縮され、証券会社のデータが検知できなくなったとみられる。システムはハード、ソフトともに富士通製。

 天野常務は「一度障害を起こしてしまうと市場全体の信頼感が大きく損なわれる。2度とこういうことを起こさないようにしたい」と陳謝した。

 その一方で、「データのある位置が動くということはあまり想定していなかった。データの位置が動いたかどうか確認できるようにプログラムすべきで、ソフト上の不備があった」と指摘。「製造責任ということもあり、今後、基準に達していなければ、それなりの(損害賠償)請求をすることもある」と述べた。

 富士通広報IR室は、東証が損害賠償の可能性を示していることについて、「原因が究明できていない段階で、いますぐこれだけ払うということではない。今後、契約内容も含めて、お客さま(東証)と交渉していきたい」とコメント。

 東証のシステムで使われたプログラムについては、「守秘義務があるので詳細はお答えできない」としている。

ZAKZAK 2005/11/01

http://www.zakzak.co.jp/top/2005_11/t2005110124.html