悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2005年11月01日(火) 15時27分

東証、午前の売買停止 システム障害産経新聞

全銘柄は初 午後に開始
 東京証券取引所は一日、システム障害のため午前九時から、すべての株式と転換社債(CB)、投資信託など計二千五百二十銘柄の立ち会い取引を停止し、午前中の主要な取引が全くできなくなった。現物株式の全銘柄が取引停止となったのは、昭和二十二年に東証が開設されて以来初めて。東証は復旧に努めた結果、午後一時半からすべての取引を再開したが、上場株式全銘柄の売買停止という異例の事態を招いたことで、監督官庁である金融庁は同日、東京証券取引所監理官を派遣して原因究明に乗り出した。
 東証の天野富夫常務は記者会見し、システム障害の原因について「十月の連休のとき、売買の増大に対応するためプログラムの拡張作業をした。その際、ミスがあり、本日の月替わりで障害につながったと考えている」と述べた。
 売買停止となったのは、東証一部、二部、マザーズに上場する株式全二千四百一銘柄と、CB百十九銘柄。株式指数先物などの先物取引のほか、午前八時二十分からの大口売買に用いる時間外取引(ToSTNeT=トストネット)は、通常通り行われている。
 東証によると、午前六時半にシステムを通常通り立ち上げ処理を行ったが、会員証券コードの読み込みが正常に行われず稼働しなかった。ソフトウエア異常とみられ、バックアップも稼働していないという。
 東証の株式取引停止の影響で、福岡証券取引所は同日、全株式などの売買を停止、札幌もコンピューターによる取引を停止した。
 一方、大阪証券取引所には一日午前九時の取引開始から株式売買の注文が殺到した。このため大証一部、二部市場で、証券会社などに配信する株価情報に遅れが生じている。
 情報遅延が起きたのは午前九時九分から三十三分までで、数銘柄について株価情報の配信が遅れた。大証では「システムがダウンするような状態にはない。必要ならば対策を講じたい」(広報・IRグループ)としている。
 大証の現物市場で東証と重複上場しているのは六百九十二銘柄。午前の大証一部では、ハイテク株や金融株など幅広い銘柄に買い注文が入り、出来高概算は千八百四十七万株と前日比83%増加した。
 名古屋証券取引所は一日、システム障害で株式の立ち会い取引を停止した東証とは別のシステムを導入しているため、同日午前九時から通常通り取引を開始した。
 名証によると、寄り付き段階では特に注文が殺到するなどの現象はないという。
 ■システム売買 証券取引所に上場している株式や転換社債(CB)のすべての取引をコンピューターを使って売買すること。かつては、証券取引所の中で「場立ち」と呼ばれた人が手ぶりで売買注文を取り次いでいた。売買注文の大口化や注文側のコンピューター化、スピード化の進展で、東京、大阪の証券取引所を手始めに全国の証券取引所にシステム売買が広がった。ただ、プログラムの不良などで東証や大証で取引停止となり取引所の最大の問題となっている。
≪極めて遺憾 与謝野金融相≫
 与謝野馨金融相は一日の閣議後の記者会見で、東京証券取引所のシステム障害について「東京市場は世界の市場にもつながっており、取引できなくなっているのは極めて遺憾なことだ。いち早く復旧することを期待している」と述べた。
(産経新聞) - 11月1日15時27分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051101-00000022-san-bus_all