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2005年09月29日(木) 12時53分

<toto>借金154億円、財務諸表に掲載せず毎日新聞

 売り上げ不振が続くスポーツ振興くじ(サッカーくじ、愛称toto)を運営する文部科学省の外郭団体「日本スポーツ振興センター」が、販売などを委託しているりそな銀行への債務を03年度決算の財務諸表に計上せず、事実上の「隠れ借金」となっていたことが会計検査院の調査で分かった。同センターは検査院の指摘を受け、04年度決算で修正し、約154億円の債務を計上する方針。決算の監査は、カネボウの粉飾決算事件で公認会計士4人が逮捕された中央青山監査法人が担当しており、公益法人の運営や監査のあり方が問われそうだ。
 Jリーグの試合結果を予想するtotoは、01年3月から全国で発売を開始し、同センターの前身の「日本体育・学校健康センター」が運営主体となり、旧大和銀行(現りそな銀行)に運営委託した。全国約6000の販売店への端末機の設置などの初期投資費用約350億円は同銀行が肩代わりし、センターが毎年70億円ずつ返済する予定だった。
 ところが、当初、年間800〜2000億円と予想していた売り上げは、01年約604億円▽02年約408億円▽03年約202億円▽04年155億円と年々減少。このため銀行への返済も02年度以降滞り、04年度末で約154億円が債務として残った。
 センターは03年10月に独立行政法人化し財務諸表上、債務を負債として計上しなければならなくなかった。しかし、03年度決算では貸借対照表にこの債務を計上せず、会計処理方法を説明した別の文書に債務があることを記載しただけだった。このため、実質的には債務超過だったのに、収支が均衡している形で公表されていた。中央青山は「適性に表示している」と監査報告していた。
 同センターは「債務は注記事項には掲載されており、決算は監査法人、文科省も了承していた。借金隠しの意図はなかった」と話している。中央青山監査法人は「個別の監査にはお答えできない」としている。【斎藤良太】
(毎日新聞) - 9月29日12時53分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050929-00000047-mai-soci