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2005年09月27日(火) 00時00分

三菱ふリコール98件届け出終了 東京新聞

 三菱ふそうトラック・バス(東京都港区)は二十六日、昨年から続く一連の欠陥隠し・放置のうち、最後まで残っていた三件のリコール(無料の回収・修理)を国土交通省に届け、計九十八件のリコール届けがすべて終了した。対象は一九七四−二〇〇五年六月まで生産された延べ約二百六十四万台(登録台数では延べ約百八十七万台)。リコール費用は計千四百九十億円に上る。このうち、改修が終わったのは約六割で、来年夏までに約九割の改修を済ませる方針。

 リコールに準じた改善対策の対象車両を含めると、現在路上を走行する同社製トラックやバス約百三十万台のうち、約九十四万台(72%)が欠陥車だったことになる。一台当たり平均二・一件の欠陥を抱え、約三千台の大型トラックは一台で八件の“欠陥満載車”だった。

 九十八件の欠陥で、死亡二件を含む人身事故三十五件▽物損事故九十九件▽火災九十六件−が発生した。

 乗用車メーカーを含めたリコール件数は九八年度までの約三十年間は二けたにとどまっており、ふそうの今回の九十八件は数年前までの全自動車メーカーの年間リコール総数を上回る。

 同日、国交省で会見した同社の江頭啓輔会長は「一連の欠陥放置・隠ぺいで二件の死亡事故を起こし、あらためておわびします」と謝罪。リコール届けの終了で「過去の問題に一区切りがついた」との認識を示した。

 横浜市で二〇〇二年一月に母子三人死傷事故を起こした前輪ハブという部品のリコールを昨年三月に届けた後、社内調査の過程で芋づる式に欠陥が見つかった。

 特に昨年五月の内部告発で、クラッチハウジングという部品の欠陥で〇二年十月に山口県で制動不能の大型車が壁に激突し運転手が死亡する事故が起きていたことが分かり、問題が拡大。当時判明していた欠陥隠し・放置は四十七件だったが、国交省や報道各社の要請で一九七一年にさかのぼって拡大調査。最終的に九十八件の欠陥が判明した。

    ◇

 三菱ふそうは二十六日、通常のリコール三件と改善対策三件を届けた。大・中型トラックの最高速度を九十キロに制限する装置「スピードリミッター」の不正改造防止策の欠陥(対象一万六千二百四十台)など。プログラムが不適切のため、不正改造などでスピードリミッターが無効にされる恐れがある。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050927/mng_____sya_____010.shtml