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2005年09月26日(月) 11時26分

インスリン分泌の細胞増殖に成功、糖尿病治療に期待読売新聞

 血糖値を下げるインスリンを分泌する膵臓(すいぞう)のベータ細胞を必要なだけ増殖させることに、岡山大大学院の田中紀章教授(消化器・腫しゅ瘍よう外科学)、小林直哉助手らのグループが成功した。

 ベータ細胞が破壊されてインスリンを作れない1型糖尿病の治療への応用が期待される。25日付の米科学誌ネイチャーバイオテクノロジー電子版に発表した。

 グループは、人の膵臓にある膵島細胞からベータ細胞を分離。細胞が死なずに増殖を続ける遺伝子を、ウイルスを運び役にして組み込んだ。細胞が十分に増えたところで、この遺伝子を特殊な酵素で切り、増殖を止めた。

 この細胞を必要量だけ、1型糖尿病マウスの腎臓に移植すると、2週間以内に血糖値が正常になり、30週間維持された。インスリン分泌過剰による低血糖は起きず、がんの発生もなかった。移植しない糖尿病マウスは10週間以内に死んだ。

 小林助手は「他人のベータ細胞を移植すると拒絶反応の問題が残るので、直接移植するのでなく、体内埋め込み型人工膵島の開発を進めたい」と話している。

 生活習慣と関係なく発症する1型糖尿病の根本治療には、脳死後の膵臓移植や心停止後の膵島移植が行われるが、提供者が少なく、一部で始まった生体膵島移植も、提供者に危険を及ぼす恐れがある。
(読売新聞) - 9月26日11時26分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050926-00000302-yom-soci