2005年09月20日(火) 21時01分

山形大に賠償命令＝清掃員に情報収集を指示−元寮生の請求一部認める・仙台高裁（時事通信）

　山形大学の虚偽告発で逮捕され名誉を傷つけられたとして、同大学寮自治会と当時の寮生12人が同大に370万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が20日、仙台高裁であり、佐藤康裁判長は請求を棄却した一審山形地裁判決を変更し、同大に30万円の賠償を命じた。
　判決によると、寮生らは2000年3月、自治会の書類などを無断で持ち出したとして、臨時職員の清掃員を問いただした。同大は翌月、清掃員に対する監禁、強要容疑で寮生4人を山形署に告発。4人は逮捕されたが、起訴猶予処分となった。
　佐藤裁判長は、大学側が寮の情報収集を清掃員に指示していたと認定。「清掃員が文書を違法に持ち去り、自治会の人格権を侵害した」と指摘した。寮生ら個人への権利侵害は認めなかった。
　告発の違法性については「監禁と強要罪に該当する余地がある」として請求を棄却した。原告側は上告する方針。　

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050920-00000130-jij-soci