2005年08月29日(月) 00時00分

＜電脳人＞　迷惑メールに振り回され 三浦　健太郎 （東京新聞）

　「はじめまして。由希子」「人妻サークル募集のご案内」。会社のサービス窓口となっているアドレスには、スパムメール（迷惑メール）が大量に届く。スパムを排除するフィルターもかけられず、毎日毎日、怪しいメールを受け取り放題。最初のころは危うく返事を出しそうになったが、最近ではタイトルを見ただけでスパムと分かるので、すぐ削除する。

　でも最近、「先日の件ですが」「同窓会のお知らせ」などと、自然なタイトルも増え、つい中身を見てしまう。返事でもしたら大変だ。大量のお誘いメールや脅迫メール、はたまた、ウイルスやスパイウエアを送られることになる。

　巧みなスパムもある。「メールくれましたよね？」のタイトルで、本文が「存じ上げないアドレスのメールが届くのですが、私のアドレスをご存じで送信されましたか？」。こうなるとアドレスを間違えたのかと、あわてて返事をしそうになる。危ない、危ない。

　逆に、間違って本物のビジネスメールを削除してしまったこともある。「★ｍｉｕｒａ★」のような怪しげな発信者名だったので、すぐ削除したら、実は大切な取引先からの用件だった。

　スパムと分かっていても、ついつい引き込まれるものもある。私が自己嫌悪に陥っている時、こんなメールがきた。内容はアンケートで、（１）最近楽しいことがない（２）自分に自信がない（３）日ごろの生活に満足していない（４）平凡な毎日に退屈している（５）出会いを求めたパーティーに参加したことがある（６）出会い系サイトを利用したことがある（７）だまされたことがある−「以上で、ＹＥＳが一つでもあった人は下記へ」とある。で、先へ進むと当然のこと、出会い系サイト。私はその時、五つもＹＥＳがあった。（みうら・けんたろう＝コンサルタント会社部長）

http://www.tokyo-np.co.jp/00/dgi/20050829/ftu_____dgi_____002.shtml