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2005年08月16日(火) 00時00分

出る? 控訴趣意書読売新聞

弁護団 「拘禁障害あり、書けない」

 オウム真理教の松本智津夫被告(50)の控訴審で、1度延長された控訴趣意書の提出期限が今月末に迫っている。弁護団は松本被告が心神喪失状態にあるとして、東京高裁に提出期限の再延長と公判手続きの停止を求めたが、検察側は12日、「詐病の疑いが強く、心神喪失ではない」との意見書を同高裁に提出した。前回と同様の弁護側主張に、「再延長は難しい」との指摘もあり、弁護側の対応が注目される。

 刑事訴訟法によると、高裁が指定した期限までに控訴趣意書が提出されない場合、高裁は控訴棄却の決定をしなければならない。弁護側の控訴が棄却されると、松本被告の1審死刑判決が確定する。

 当初の提出期限は今年1月だったが、弁護団は昨年10月、「松本被告と意思疎通ができず、控訴趣意書が作成できない」として公判手続きの停止を求め、12月には延長を申請した。これに対し同高裁は今年1月、「意思疎通ができなくても1審の記録を検討して趣意書は作成できる」とクギを刺したうえで、8月末までの期限延長を認めた。

 「期限までに控訴趣意書を提出するよう最大限努力する」と弁護団が言明したことへの譲歩とも言えた。

 ところが弁護団は7月29日、再び延長を申請した。前回も「脳疾患の疑いがある」とした精神科医の意見書を提出していたが、今回は「長期間の拘禁による意志の障害。治療すれば回復する」とした別の精神科医の意見書を提出。

 弁護人2人は「被告が何を不服としているのか分からないと、趣意書は書けない。回復の可能性があり、待つべきだ」と主張する。

 前回の蒸し返しにも見える展開。今後、松本公判はどのように推移するのか。

 死刑確定を防ぐため、弁護団が辞任する戦術に出るのでは、という観測もある。その場合、新たな弁護人の選任からやり直しとなるが、1審判決からの約1年半は空費されたことになってしまう。

 一方、弁護人が作成途上の控訴趣意書の概要を提出することで、同高裁が、本格的な趣意書の提出まで公判の開始を見合わせるという展開もありうる。

 あるベテラン裁判官は「精神科医の意見書をどう評価するかにもよるが、前回と同様の主張では、裁判の引き延ばしと受け取られても仕方がない」と指摘。

 一方、教団の事件で被害を受けた滝本太郎弁護士は、「不規則発言を繰り返した1審の松本被告は、詐病だったと思うが、長期間、拘置されているのも事実で、一度、訴訟能力を検証する意味はある」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/features/kyouso/200508/ky20050816_01.htm