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2005年08月07日(日) 00時00分

警察不祥事 『刷新』はどこへいったか 東京新聞

 警察官の不祥事が絶えない。身内の不祥事を隠そうとする体質は住民の信頼を失墜させる。五年前の警察刷新は色あせたのか。チェック体制を厳正に見直すとともに、情報公開も心がけるべきだ。

 六月から七月にかけて、神奈川県警の警察官五人が女性などを隠し撮りしたとして依願退職していたことが発覚した。さらに、同県警の副署長が放置自転車を盗んだ疑いで取り押さえられた。同県警以外でも、セクハラや万引など、警察官の不祥事が次々と表面化している。これは見過ごせない。

 特に、職務に絡んだ悪質極まりないケースが目立つ。パチンコ店の違法行為を黙認した見返りにわいろを受け取ったり、取り調べ中の女性に対するわいせつ行為などだ。

 犯罪を取り締まる立場の警察官が上も下もこんなことをしでかしては、住民に示しがつかない。警察全体で深刻に受け止めるべきだ。

 問題は、盗撮や自転車泥棒など通常なら逮捕されるケースなのに、書類送検で済ませていることだ。捜査の公平性に疑問が残る。依願退職扱いとし、退職金を支払っている点も見逃せない。身内に甘い処置だと批判されても仕方がない。市民感覚とのずれが大きすぎる。

 さらに、こうした不祥事を自ら公表しようとしなかったケースが多い。内部で処理しようとすれば、原因の究明や対策の提示があいまいになりがちだ。不祥事の隠ぺいは組織を腐らせる一因になることを肝に銘じてほしい。

 治安の悪化に対応するため、警察官の大幅増員が進んでいる。国や地方自治体とも公務員の削減を余儀なくされている中で、警察は例外だ。だが、増員で警察官一人一人の資質を低下させてはならない。職業倫理や順法精神をきちんと指導すべきであることは言うまでもない。

 警察のあり方を検討する警察刷新会議が二〇〇〇年七月に監察の強化や情報公開の推進など三十七項目の緊急提言をまとめてから丸五年になる。神奈川県警の覚せい剤使用もみ消し事件や、新潟県警の幹部らが監禁事件の女性を保護した当日に雪見酒に興じるなどの不祥事が続いた反省からだ。

 改善された点も一部あるが、最近は絵に描いたもちになっていないだろうか。警察庁や各警察本部は刷新の精神に立ち返り、きちんと改善に取り組むべきである。

 警察は犯罪防止の面で地域社会との連携がますます必要になっている。そのためにも、一部の警察官の不祥事により、住民の信頼を失うようなことがあってはならない。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20050807/col_____sha_____003.shtml