白骨遺体の一部発見自殺サイト連続殺人（東京新聞）

2005年08月07日(日) 00時00分

　インターネットの自殺サイトを舞台にした殺人事件で、大阪府警河内長野署捜査本部は六日、同府堺市の人材派遣会社社員、前上博容疑者（３６）＝殺人容疑などで逮捕＝の供述に基づき、同府和泉市で遺体を捜索、山中で神戸市北区の中学三年の生徒（１４）とみられる遺体の一部を発見した。

　捜査本部が身元の最終確認を急ぐ。事件は自殺志願者の心理に付け込んだ連続殺人に発展した。

　捜索は悪天候などのため同日夜、いったん中断。七日に再開し、残る遺体と、河内長野市に捨てたと供述しているもう一人の遺体の発見に全力を挙げる。

　捜査本部は、前上容疑者の自宅から、生徒のものとみられる写真を押収。口を手で押さえられるなどして苦しむ画像で、欲求を満たすために殺害後に保存したとみている。

　調べによると、見つかった遺体は頭部と胸部で、白骨化していた。前上容疑者の示した道路上から約三十メートル離れた斜面に、そのまま捨てられた状態だったという。

　前上容疑者は二月十九日夜、同府豊中市の無職女性＝当時（２５）＝の口を押さえて殺害、遺体を埋めたとして五日に逮捕。犯行を認めた上で「自殺サイトで知り合い、五月中旬に中学生、六月上旬に若い男性も殺した」と自供した。男性二人とは同じサイトで知り合ったという。

　捜査本部の調べで、家出人捜索願が出ていた生徒と、大阪府東大阪市の大学生（２１）の二人である可能性が高まり、遺棄場所の確認などを急いでいた。

　生徒は五月二十一日未明、大阪に向かったまま行方不明になった。自殺をほのめかしていたという。

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