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2005年08月06日(土) 10時16分

グローバリー 商品先物取引・商品投資販売業務を自主廃業毎日新聞

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会見する高木保男グローバリー会長(左)と山田保弘社長    簿外取引など不正な経理操作を行い、商品取引所法違反で農林水産、経済産業の両省から業務停止処分、愛知県警からも家宅捜索を受けた商品先物取引大手のグローバリー(本社・名古屋市、名証2部)は5日、主力の商品先物取引業務と商品投資販売業務を9月30日付で廃止することを決めた。預かり資産は、すべて顧客に返還する。社会的信用の失墜で、顧客の預かり資産の流出が加速、商品取引員許可の更新のめどもたたず、業務継続が困難になった。
 高木保男会長、山田保弘社長が名古屋証券取引所(名古屋市)で会見した。名証は5日、同社を上場廃止の恐れがある監理ポストに割り当てた。同社は、収益のほぼ100%を廃止する2業務に依存しており、不動産・金融業務は継続するが、上場維持は困難な情勢。
 同社は、06年3月期の業績予想について、営業収益を27億円から7億円に、経常損益を27億円の赤字から33億円の赤字に、最終(当期)損益を25億円の赤字から28億円の赤字に、それぞれ下方修正した。
 同社は、顧客名義の口座による自己売買の利益を顧客とのトラブル解決金に充てていたほか、商品先物取引の担保とする預かり資産の返還を拒否・遅延させたなどとして、今年4月以降、農林水産省、経済産業省から、2度の業務停止処分を受けている。信用失墜により、4月以降、社員約750人のうち400人が退職、預かり資産は3月末の142億円から7月末には35億円にまで激減した。
 グローバリーが主力業務の廃止に踏み切ることで、アテネオリンピックのマラソン金メダルの野口みずき選手(27)が所属する同社女子陸上部の存続は厳しい情勢になった。
 同社は、女子陸上部を9月25日のベルリンマラソンまでは確実に存続させるが、それ以降は「どうあるべきか検討中」(山田社長)。主力業務廃止後は年間約2億円の陸上部維持費のねん出は厳しい。山田社長は、記者の質問に対し、野口選手が今後も競技が継続できるように、移籍を含めたバックアップを検討していく考えを示した。
 グローバリーは、1963年設立。資本金28億円。97年、名証2部に上場。女子陸上競技部創設は99年。05年3月期の営業収益は124億円。【尾村洋介】
(毎日新聞) - 8月6日10時16分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050806-00000011-maip-bus_all