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2005年07月29日(金) 00時00分

NHK 2件の不祥事 東京新聞

 NHKは二十八日、取材謝礼の名目で約三百五十万円分のビール券を着服したチーフカメラマン(46)を懲戒免職処分に、ソルトレーク五輪取材で不正経理をした編成局職員(37)を出勤停止七日の懲戒処分にした。

 カメラマンの上司だった当時や現在の福井放送局長や、五輪取材団の総務担当職員ら計十二人も減給やけん責、厳重注意の処分にした。

 NHK広報局によると、カメラマンは、福井放送局に勤務していた二〇〇〇年六月から昨年十二月までの間、百二十七回にわたり、ビール券四千八百三十枚をNHKに購入させ、不正に受け取っていた。上司の副部長の印鑑を無断で使い、ビール券の発注伝票に押印。実際には、取材協力者にビール券を渡していなかった。

 カメラマンは「自宅のローンや単身赴任で生活費がかさむと思い、不正を始めた。ビール券はすべて換金して、洋服代などに充てた」と話しているという。

 すでに全額を弁済しており、NHKは刑事告訴しない方針。

 編成局職員は二〇〇二年二月、ソルトレーク五輪に、NHK取材団の経理担当として出張。取材で使わなかった開閉会式や競技の入場券を、現地で雇ったスタッフに転売。別のNHK職員グループの飲食代約三十万円として流用するなどした。

 この職員は今年春から、週刊誌などで自らの流用を含めてNHKの不正を訴えてきたが、NHKでは「今回の不正しか確認できなかった」としている。職員は辞職願を提出しており七月三十一日付で退職するという。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20050729/mng_____sya_____009.shtml