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2005年07月09日(土) 18時08分

<ネットバンキング>550万円勝手に送金 3行で9件被害毎日新聞

 インターネットバンキング利用者の口座から、本人の知らないうちに別の銀行の個人口座に送金される被害が相次いでいることが分かった。毎日新聞の調べでは、今月に入り、少なくともみずほ銀行(東京都千代田区)など3行で9件あり、計約550万円が別の口座に移されていた。警視庁ハイテク犯罪対策センターは、プログラムソフト「スパイウエア」を使いパスワードを盗み出し犯行を繰り返しているとみて、不正アクセス禁止法違反の疑いで捜査を始めた。
 最大の被害は、東京都世田谷区の会社社長の男性(61)の500万円。今月5日午前9時〜同11時半ごろにかけて、男性のみずほ銀行の普通預金口座から▽東京スター銀行池袋支店に210万円▽千葉銀行新松戸支店に200万円▽りそな銀行野田支店に90万円——がそれぞれ振り込まれていた。口座は、それぞれ異なる個人名義で、男性が知らない名前だった。
 同日午前、銀行から「ネットバンキングのメールアドレスの変更」を通知するメールが男性に届き、アドレス変更に心当たりがなかった男性が問い合わせて発覚した。男性によると、6月下旬に不審な添付ファイル付きのメールを開いたことがあり、その際スパイウエアに感染したらしい。また、ネットバンキングは取引をメールで知らせており、アドレスの変更は、発覚を遅らせる狙いがあったとみられる。
 こうした被害は、他にみずほ銀行で1件、インターネット専業銀行「ジャパンネット銀行」(新宿区)で6件、同「イーバンク銀行」(千代田区)で1件、少なくても確認された。計8件はいずれも今月1日に被害に遭っており、少なくても計五十数万円が、同一の個人口座に送金されていた。
 警視庁の調べでは、被害者のパソコンはいずれもスパイウエアに感染した形跡があった。ハイテク犯罪対策センターは、銀行から任意提出を受けたコンピューターサーバーの通信記録を解析、不正アクセスされた侵入経路の解析を進めている。
 全国銀行協会は「このような手口で預金が引き出される被害は、これまで聞いたことがない。どんな対策ができるか検討していきたい」と話している。
 みずほ銀行やイーバンク銀行は、それぞれのホームページ(HP)で注意を呼びかけている。みずほ銀行は、「TSPY_BANCOS.ANM」、イーバンク銀行は「SPYW_INVKEY12.A」と「Spyware.InvisibleKey」という名前のスパイウエアで顧客のパソコンが被害に遭った、としている。電子メールに添付されたファイルで感染しており、心当たりのないメールやファイルは開かないように求めている。【佐々木洋、合田月美】
 【スパイウエア】パソコンの情報をインターネットを経由して本人に気付かれないように外部から盗み出すソフト。電子メールなどでスパイウエアをパソコンに送り込むことができる。無料で入手できる画像や楽曲のフリーソフトをダウンロードする際に同時にインストールされるケースが多い。ユーザーが知らないうちに感染することが多いが、ウイルスのように増殖することはない。米国では法規制が検討されている。
  ◇
 <お詫び>
 この記事で、被害を確認した銀行として、一時、
インターネット専業銀行「ジャパンネット銀行」(新宿区)で1件、同「イーバンク銀行」(千代田区)で6件として掲載しましたが、
インターネット専業銀行「ジャパンネット銀行」(新宿区)で6件、同「イーバンク銀行」(千代田区)で1件の間違いでした。お詫びして訂正します。
(毎日新聞) - 7月9日18時8分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050709-00000065-mai-soci