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2005年07月06日(水) 14時28分

個人情報52万件不正入手か、中国人留学生を逮捕読売新聞

 旅行会社「クラブツーリズム」(東京都新宿区)のホームページ(HP)が不正侵入され、最大約9万人分の顧客情報が流出した問題で、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターは6日、都内の私立大に在籍する中国人留学生の東京都豊島区西池袋、郁華容疑者(27)を不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕したと発表した。

 郁容疑者の自宅のパソコンを解析した結果、同社以外にも13社のサーバーに不正侵入し、計約52万件の個人情報を不正に取得した疑いが強いことが判明、同センターで余罪を追及している。

 ホームページへの不正アクセスによる情報流出事件としては、過去最大規模になる見通し。

 調べによると、郁容疑者は今年3月15〜17日、自宅のパソコンを使って、クラブツーリズム社のホームページから同社のサーバーに侵入、同社の会員の名前や住所、ID、パスワードなどの個人情報計約16万件を盗んだ疑い。

 同センターによると、このほか、郁容疑者は今年4月中旬〜5月初旬にかけて、価格比較サイト「価格コム」から約9万件、5月中旬には、人材派遣会社「アデコ」のホームページから約8万件、1月初旬には、静岡新聞が運営する就職支援サイトから約4万件の名前やメールアドレスなどの個人情報を盗み取っていた疑いが持たれている。

 このほか、DVDの通信販売業者や旅行会社など10社のホームページからも、会員らの個人情報が盗まれたという。このうち、クレジットカードに関する情報が、三十数件流出しているという。

 郁容疑者のパソコンには、インターネットを通じて、盗んだ個人情報を迷惑メール送信業者などに売却していた形跡も残されており、同センターで解明を急ぐ。郁容疑者は調べに対し、大筋で容疑を認めており、「学費を稼ぐためだった」などと供述しているという。

 郁容疑者の手口は、標的とする企業のホームページ上で、特殊な攻撃プログラムを実行し、サーバーに異常を起こさせることで、自動的に個人情報などを流出させるというものだった。この攻撃プログラムは昨年、中国国内向けサイトで使用方法が公開されていた。郁容疑者は、インターネットからこのプログラムをダウンロードして使っていたという。
(読売新聞) - 7月6日14時28分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050706-00000003-yom-soci