食品検査「９７年からミス」県公衆衛生検査センターが知事に報告（東京新聞）

2005年07月05日(火) 00時00分

　県公衆衛生検査センター（岐阜市）が、食品成分検査で実際より高いナトリウム値を検出したミスを、一九九七年から続けていたことが四日、分かった。奥村和彦同センター理事長が同日、県庁で古田肇知事にミスの原因を報告した。

　当時の職員が、普通のガラス容器でナトリウム試薬を検査し、正確な値が得られたため「問題ない」と判断。厚労省が指定した石英ガラス容器を使わず、業者の指摘でミスを認めるまで改善しなかった。奥村理事長は「深く考えず、認識不足だった」と述べた。

　ミスの指摘を受けた業者に今年一月に報告書を提出した後、五月まで他社に説明していなかった理由は「組織内で情報が共有されていなかったため」と、抽象的な表現にとどまった。

　古田知事は「食品は生活の基本で信頼関係が大切なのに、問題が起きた時の情報公開に緊張感がない。敏感に対応してほしい」と苦言を呈した。　（小沢伸介）

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