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2005年07月01日(金) 14時42分

高級外車か暴行か、詐欺のリフォーム営業でアメとムチ読売新聞

 住宅リフォーム会社グループ「サムニングループ」による巨額リフォーム詐欺事件で、同グループでは、営業成績の良い社員にはグループ企業の社長を務めさせたり高級外車を与えたりする一方で、成績の悪い社員には暴行を加えるなど、“アメとムチ”を使い分けて社員を働かせていたことが1日、警視庁生活経済課の調べでわかった。

 工事の材料費などが高くつくと、歩合給がゼロになる給与制度も導入していた。同課では、同グループのこうした営業方針が社員らの違法契約に拍車をかけていたとみて、グループ上層部の関与についても追及する方針。

 調べによると、詐欺容疑で逮捕されたグループ企業「サムニンイースト」(現社名・リブロ)の元地域担当部長・鎌田悟容疑者(28)は2003年5月ごろ、営業成績が伸びた褒賞として、グループの親会社だった「エム・エイチ・エス」の幹部から外車のベンツを1台受け取っていた。

 昨年3月には、新設のグループ企業「アルファイン」の社長に起用された。

 また、イースト社の元同部長・橋壁浩二容疑者(29)も同年9月、成績が優秀だったとして、新設企業「ブリッジウォール」の社長に抜てきされていた。

 一方で、成績の悪い社員は、上司の地域担当部長らから殴るけるの暴行を加えられることもあったといい、病院で治療を受ける大けがを負った社員もいた。

 イースト社が設立された2002年当時、営業担当社員の歩合給は「契約額の2〜4%」だった。しかし、同グループは03年10月の幹部会議で、売り上げをさらに伸ばすため、社員給与を見直すことを決定。基本給分を下げて歩合給分の割合を高め、歩合給を「契約額の10%」に引き上げた。

 また、契約額のうち、補修工事の材料費や人件費などの原価が占める割合(原価率)が40%を超えた場合は、歩合給は1円も出ないことになったという。

 警視庁生活経済課によると、グループの違法契約に対する苦情が目立ち始めたのはこのころからという。

 同課では、新給与制度の導入で、社員らがより高い歩合給を得るために、不必要な工事を盛り込んで契約額を引き上げるとともに、原価がかからないよう工事自体を行わないなどの悪質契約を始めるようになったとみている。
(読売新聞) - 7月1日14時42分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050701-00000208-yom-soci