2005年06月30日(木) 00時00分

悪質リフォームで４人逮捕 警視庁が詐欺容疑で 被害は５４００人、１１５億円 （中日新聞）

　お年寄りらにうその説明をして不要な住宅リフォーム工事を契約させ、代金をだまし取ったとして、警視庁生活経済課は三十日、詐欺と特定商取引法違反（不実の告知）の疑いで、住宅リフォーム会社「サムニンイースト」（現リブロ、東京都千代田区）の元地域担当部長鎌田悟（２８）＝東京都大田区西蒲田二＝ら四容疑者を逮捕した。さらに同容疑で元幹部社員（２６）の逮捕状を取り、行方を追っている。

　ほかの逮捕者は江戸川区南葛西一、元同社地域担当部長橋壁浩二（２９）▽墨田区江東橋二、元同社地域担当課長村内崇策（２５）▽荒川区南千住五、「サムニンウエスト」（中央区）の元地域担当部長桑原和寛（２６）−の三容疑者。

　同課は、イースト社の親会社「サムニンジャパン」（千代田区）とサムニングループの元親会社「エム・エイチ・エス」（中央区）などの関係先を家宅捜索した。

　被害者は二〇〇二年四月から昨年十月までに東京や愛知、岐阜、三重、滋賀県など三十四都府県の約五千四百人、被害総額は約百十五億円に上るという。

　原材料費などを格安に抑えて法外な代金を支払わせた上、元社員らは契約額の一割を歩合として受け取る給与体系が捜査で判明。詐欺容疑の立件に踏み切った。

　調べでは、五人は〇二年十二月から昨年二月にかけ、家屋の無料点検などを装って茨城県取手市の無職男性（５８）宅などを訪問。「直さないと家がつぶれる」などとうそをつき、屋根裏や床下の不要な改修工事を契約させるなど、四人から代金計約二百六十万円をだまし取った疑い。

　調べに、鎌田容疑者ら三人は容疑を否認しているという。

　エム社は今年三月、本紙の取材に「当社は工事を受注し施工を行う会社で、サムニン社への具体的な営業方法は指導していない。サムニン社とは昨年五月末に資本関係を解消した。（昨年十一月の）家宅捜索は、サムニン社営業員への被疑事実で、当社の関与はない」と説明していた。

http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20050630/eve_____sya_____005.shtml