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2005年06月06日(月) 03時06分

<職員名簿流出>ウイルス感染偽装し故意に? 千葉県の病院毎日新聞

 千葉県内の総合病院の約270人の職員名簿がネット上に流出していることが5日分かった。病院の経営危機を巡るトラブルに絡み、何者かが意図的に漏えいさせたとみられる。ファイル交換ソフト「ウィニー」使用時にウイルス感染して流出したかのように偽装する極めて悪質な手法。このウイルスによる個人情報流出が次々明らかになっていることに加え、「暴露の匿名掲示板」としてのウィニーの不正利用が大きな問題になりそうだ。
 流出した職員名簿は、冒頭に「最重要」と記され、病院長以下の職員ら約270人の氏名、住所や電話番号が明記されている。昨年1月以降の退職者も含まれていた。
 ウイルス感染の場合、パソコンに保存されたデータが圧縮ファイル形式に変換され、パソコン所有者も知らないまま流出してしまう。ところが、今回の職員名簿はウイルス感染した場合とは異なる形式の「テキスト」ファイルだった。しかも、検索時にウィニー利用者の興味を引きそうなキーワードがファイル名に含まれていた。ウィニーにはファイルをアップロード(転送)できる機能もあり、病院に悪意を抱く人物が故意に流出させた可能性が高い。
 関係者によると、流出した職員名簿は、病院LAN(構内通信網)に保存されていた。この病院は経営母体の組織統合などに伴い、経営側が営業譲渡を検討。それに反対する動きがあり、今年2月ごろからネット掲示板に職員の名前をかたった中傷が相次ぎ、「名簿を公開してやる」との書き込みもあったという。病院は3月末、LANで職員名簿を利用できなくしたうえ、病院側は名簿に記載された全員に経過を説明し、事実関係の究明を進めている。
 【ウィニー(Winny)】パソコンに所有している音楽、写真、映像などの情報をユーザー同士が共有し交換し合う「ファイル交換ソフト」の一種。02年に公開された。各自が欲しいデータを提示し、所有者が提供する仕組み。データはすべて暗号化して匿名性を高めており、誰がどんなファイルを持っていて何をダウンロードしているのかは分からない。しかし、各自のパソコンから個人情報を流出させるウイルスが今年3月下旬ごろからまん延し、被害が相次いでいる。
(毎日新聞) - 6月6日3時6分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050606-00000007-mai-soci