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2005年05月31日(火) 15時28分

街頭募金、数千万円が使途不明 “NPO”主宰者逮捕へ 大阪府警産経新聞

虚偽広告でアルバイト募集
 NPO(民間非営利団体)を名乗って大阪市内の繁華街でアルバイトを雇って街頭募金をする際、「ケーキ製造」などと虚偽の求人広告を出していたとして、大阪府警捜査二課は三十一日午前、職業安定法違反(虚偽広告)容疑で、主宰者のソフト開発業の男(34)=大阪市阿倍野区=と同団体代表を名乗る会社員の男(60)=大阪府堺市=の取り調べを始めた。容疑が固まり次第、午後にも逮捕する。少なくとも数千万円は集まったとみられる募金の大半は使途が公表されておらず、府警はこの金の流れの解明も目指す。
 府警は二人の自宅などの捜索にも着手した。
 調べでは、二人は昨年十月から十一月に発行された求人雑誌で計六回にわたって、大阪市内の喫茶店名義でアルバイトの求人広告を掲載。実際は街頭募金のスタッフとして雇うつもりだったのに、ケーキの製造や試食、清掃業務など虚偽の名目で募集した疑いが持たれている。
 当日、集合場所に来た十代後半から二十歳代前半の若者らに、「ケーキ製造などのアルバイトはすでに募集が終了した。募金活動だけが残っている」とうそをつき、募金箱やそろいのジャンパーなどを貸して、そのまま街頭募金をさせていたという。
 募金場所は大阪のキタやミナミの繁華街で、一度に数十人を雇用。「NPO緊急支援グループ」という団体名で難病の子供たちへの支援を呼びかけさせていた。終了後、集まった募金と引き換えに時給千円のアルバイト代を支給。募金は多い日で一日に百万円近くあった。この団体は都道府県からNPOとしての認証は受けていなかった。
 男はアルバイトの若者らに、街頭募金活動に必要な府警の道路使用許可証をみせて信用させ、「通行人に連絡先や名前を言わない」「自分の意思で募金活動をしていることを忘れない」「帰るときはすみやかに帰宅する」と記載した誓約書に署名させていたという。
 二人は平成十四年ごろから、こうした募金活動を展開。府警はこれまでに数千万円以上を集めたとみている。難病の子供を支援する東京都内のNPOへ実際に寄付したケースもあったが、ほとんどは使途が明確になっていないという。
 活動のほとんどを主導していた主宰者の男は、株式投資やソフトウエアの開発、昆虫育成などの事業失敗で多額の借金を抱えていたという。府警は募金の私的流用がなかったかどうかについても調べる。
(産経新聞) - 5月31日15時28分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050531-00000025-san-soci