悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2005年05月13日(金) 02時19分

修理“押し売り”や高額請求 苦情やトラブル相談が急増 震災便乗商法はびこる西日本新聞

 【福岡】 福岡沖地震に便乗して修理を勧める悪質な訪問販売の苦情や、補修費負担をめぐる家主とのトラブルの相談などが、福岡市消費生活センターに相次いでいる。三月二十日の地震発生から四月末までの相談は計百二十六件。阪神大震災など過去の大規模震災でも各地で同様の悪質商法被害や「もめ事」が発生しており、同センターは自衛意識を高めるよう注意を呼びかけている。

 相談は本震直後から四月一日までに六十件を超え、いったんは落ち着いた。しかし、四月二十日の大規模余震後、再び増加。四十歳代以上の相談が七割を超え、高齢者からの相談も目立っている。

 最も多かった相談は、家屋改修の“押し売り”など「工事・建築」関連と、賃貸マンションやアパートの入居者から寄せられた「不動産賃借」関係。それぞれ二十九件に上っており、合わせて全体の半数近くに達した。

 工事・建築関係の相談は「地震で屋根が壊れ、通りがかりの業者がシートをかけて、見積もりを出してくれた。しかし料金が高く、契約したくない」(五十歳代女性)、「姉の家のかわらがずれていると業者からブルーシートをかけられ、改修契約を勧められた。契約しなかったのにシート代を請求された」(七十歳代女性)など。

 同センターは(1)契約を急ぐ業者には注意し、その場で決めず、複数の事業者から見積もりを取る(2)作業を頼む前に、無料ボランティアか、有料サービスなのか確認する—などの対処法をアドバイスしたという。

 不動産賃借では「地震で壁と床が壊れたが、家主に補修を請求できるか」(四十歳代女性)などといった問い合わせが多かった。

 同センターによると、入居者に責任がない自然災害の補修は家主の負担が原則。中には「棚に置いていた物が落下して洗面台が壊れた」など、地震がなくても落ちる可能性があった場合もあり、震災との因果関係の判断は難しいという。

 同様に、「修理サービス」や「新築分譲マンション」でも、回答が難しいケースは少なくない。例えば「隣との境界の塀が壊れたが、どちらが負担すべきか」「地震で賃貸マンションの温水給湯器が故障し、修理費負担を管理会社から迫られた」「新築マンションを購入する予定で頭金を支払い、引き渡し直前に地震があった。共有部分にひびが入り、購入を考え直したいが、解約できるか」など。いずれも契約内容などによっては対応が異なるという。

 「福岡の大規模地震は初めてだけに、すきっとした回答が難しい。住宅相談窓口など、専門機関を紹介したケースも多かった」と同センター。「いずれにしても、あらゆる場面を想定してきちんと契約する慎重な対応が必要」としている。
(西日本新聞) - 5月13日2時19分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050513-00000001-nnp-l40