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2005年04月24日(日) 01時20分

<システム障害>トレンドマイクロのウイルスソフトが原因毎日新聞

 JR東日本などで発生したシステム障害で、コンピューターセキュリティー会社「トレンドマイクロ」(東京都渋谷区)は23日、コンピューターウイルス対策ソフト「ウイルスバスター」の更新プログラムの不良が原因とみられると発表した。25社から被害報告があったほか、家庭のパソコンにも影響が及び、問い合わせは個人約7万1000件、企業約2500件に達した。同社はテストをしないまま配信したと説明しており、利用者の信頼を裏切る行為に批判が高まりそうだ。【斎藤良太】
 同社によると、更新プログラムは最新のウイルスに対応するためインターネットを通じて随時配信。問題のプログラムは同日午前7時33分〜同9時2分ごろに流され、ダウンロードしたコンピューターの処理速度が非常に遅くなった。復旧するには、問題のプログラムを削除する必要があるという。
 更新プログラムは、フィリピンにある同社のウイルス解析・サポートセンター本部が制作。通常は配信前にテストをするが、この日はテストをせずに配信した。同社は、テストしなかった理由を調べている。
 24日に市長・市議選の投開票がある富山市では、期日前投票所のうち6カ所で一時、パソコン上での有権者の本人確認ができなくなった。岐阜県各務原市選管でも、24日の市長選の準備が約4時間にわたってストップした。大阪市営地下鉄では23日午前8時過ぎ、各駅に電車の運行状況などを伝えるコンピューターが起動しなくなり、無線連絡などで代行した。
 トレンドマイクロによると、04年のウイルスバスターの市場シェアは個人向け、企業向けともトップ。川崎市に住む大学教授(57)は「保存していた貴重なデータや原稿が失われたかもしれない。安全性を売る商品で安全を損なうとはどういうことなのか。損害賠償を請求したいぐらいだ」と怒りが収まらない。米国でも利用者からの問い合わせが数百件に達した。パソコンメーカーにも問い合わせが殺到し、富士通では電話がつながりにくい状態が終日続いたという。
 トレンドマイクロは利用者からの問い合わせを受けて午前9時2分に配信を中止。午前10時51分以降は別のプログラムに切り替えたため、その後にダウンロードした場合には問題はない。
 会見した同社執行役員の大三川彰彦・日本代表は「ご迷惑をおかけしたことを深くおわびします」と謝罪した。同社は臨時の相談電話を設置。個人向けは03・5334・1441、企業向けは03・5334・3620。
 ◇期日前投票所は手作業で確認 市長・市議選の富山市
 24日に市長・市議選の投開票がある富山市では、市内に9カ所ある期日前投票所のうち6カ所で、有権者の本人確認がパソコン画面上でできなくなり、選管職員が手作業で選挙人名簿を使って確認した。午前中に復旧し、投開票作業への影響はないという。
(毎日新聞) - 4月24日1時20分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050423-00000111-mai-soci