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2005年04月14日(木) 00時00分

ワンクリック詐欺 相談が3年で10倍増「登録」されたと告げるインターネット画面。府消費生活センターには毎日のように、不当請求の相談が寄せられる=中央区で朝日新聞・

  携帯電話やインターネットの画面を1回クリックしただけで、「会員登録」され、登録料や退会手数料を請求される「ワンクリック詐欺」。府警が全国で初めて業者の摘発に乗り出したが、府消費生活センターによると、同様の不当請求に関する相談が3年間で10倍近くに増えている。「無効を主張できる場合が大半。安易に支払わないように」と同センターは注意を呼びかけている。

  大阪市の男性会社員(34)は今年1月、以前、携帯電話で利用した出会い系サイトの業者から、入会金と利用料金計25万円を請求された。

  「完全無料」という言葉にひかれ、好奇心から画面を開いたら、入会完了と表示。放っておいたところ、請求メールが届いた。記載された電話番号にかけると、「入会時に有料だと表示してある。支払わなければ、法的手段も辞さない」と言われ、やむなく指定口座に振り込んだ。

  同センターに寄せられた相談件数は、01年度の約600件から、04年度は約5600件に。被害金額も04年度は01年度の約150倍の約5200万円に達した。国民生活センターが集計した近畿2府4県の相談件数も、01年度は約7300件だったのが、04年度には約11万4千件に急増した。

  中には、複数の業者から次から次に請求されるケースもある。大阪市の別の男性会社員(29)。昨年4月にアダルトサイト業者から入会金などの請求を受けた。確認電話で、名前や自宅と会社の電話番号を教えてしまった。12万円を振り込んだ後、しばらくして利用した覚えのない別の業者から80万円の請求。抗議したが「会社に告げる」と脅かされ、支払った。さらに別業者が請求してきたため、府消費生活センターに相談したという。

  「支払いに応じる消費者の情報が、業者の間で流通している可能性がある」と同センターの橋一亮課長補佐は指摘する。

  不当請求にどう対応すればいいのか。「相手に連絡をとらず、無視するのが一番」と橋さん。業者側は、サイトに接続したパソコンや携帯電話のIPアドレスしか把握していないという。

  また、01年に施行された電子消費者契約法は、申し込みボタンを押す前に、有料であることを消費者がわかるように明示することを、業者側に義務づけている。クリックしたら、いきなり入会という場合は、有料の確認画面がなかったことを理由に無効を主張できるという。

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http://mytown.asahi.com/osaka/news01.asp?kiji=1285