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2005年04月11日(月) 00時00分

ヤミ改修実施は2.2% 三菱ふそう 重大欠陥放置 東京新聞

 大型車の重大な欠陥を隠すなどしていた「三菱ふそうトラック・バス」が過去に行ったヤミ改修実施率が、平均でわずか2・2%だったことが十一日、分かった。欠陥を隠しただけでなくヤミ改修もせず、死亡事故を招いた安全軽視の体質が、数字上も裏付けられた。乗用車をヤミ改修した三菱自動車の実施率は既に判明しており、三菱両社による史上空前のリコール(無料の回収・修理)隠し・ヤミ改修の全体像が明らかになった。 

 ヤミ改修は、国に欠陥を届けず車検時などに顧客にも内密に欠陥を改修する処置で、道路運送車両法違反。危険性の高い欠陥などがヤミ改修の対象になったとされ、リコールの“代用”として、欠陥隠しに使われた。

 同社によると、販売店にヤミ改修を指示した文書類が百八十件以上見つかった。これを詳細に検討した結果、既に公表された計約八十件の欠陥のうち、四十数件が現在もリコール対象となるような重大な欠陥で、ヤミ改修を指示していたことが分かった。

 うち三十五件は関係書類が残っており、ヤミ改修の実施台数が判明。一九八〇−二〇〇四年製造の大・中・小型のトラックとバス計六十一万二千四百二十九台(生産ベース)のうち、実際にヤミ改修したのは一万三千三百四十四台(2・2%)にすぎなかった。

 実施率が最も低いのは、欠陥隠しの発端となった大型トラックのクラッチハウジング(0・1%)で、最も高かったのは大型バスのアクセルレバー(88%)。バスは台数が少なく、車検や定期点検時にヤミ改修しやすかったためらしい。

 同社によるヤミ改修は、死亡事故が起きたクラッチハウジングなどごく一部しか解明されていなかった。平均2・2%という実施率は、三菱自動車による乗用車のヤミ改修平均実施率(7%弱)の三分の一。危険性が高い大型車などの欠陥を、放置し続けていたことになる。クラッチハウジングの欠陥隠しが内部告発で発覚した昨年五月から、三菱ふそうトラック・バスは社内調査を開始。当初は一九九〇年代まで調べたが、その後、七一年まで調査対象を広げて欠陥を洗い出した。その結果、今年二月二日までに計約八十件の欠陥を明らかにしていた。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20050411/eve_____kei_____002.shtml