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2005年04月10日(日) 07時04分

振り込め詐欺で相談急増 仙台市消費生活センター河北新報

 振り込め詐欺の頻発に伴い、仙台市消費生活センターの苦情相談件数が爆発的に増加している。2004年度の相談件数は過去最多の2万3542件に達し、わずか5年間で約9倍に膨れ上がった。センターは相談員を増やして体制を強化しているが、相談電話が鳴りっぱなしという日も少なくないという。

 苦情相談件数の推移はグラフの通り。2000年度、01年度は2000—3000件だったが、振り込め詐欺が問題化した03年度以降、件数が急増した。相談の8割は架空請求トラブルで、苦情相談の伸びは架空請求相談の増加に比例している。

 架空請求は、債権回収業者を装って不特定多数にはがきや電子メールを送り、身に覚えのない支払いを迫る手口。最近は携帯電話の広告サイトに接続しただけで、勝手に機種番号が登録されたと通知され、利用料の支払いを強要される事例も相次ぐ。

 市消費生活センターは「請求を一切無視することが最善の防衛策」と注意を呼び掛ける。しかし、若者から高齢者まで年代を問わず、被害が後を絶たないのが実情。相談件数も増え続ける一方で、同センターは03、04年度に1人ずつ相談員を増やしたものの、十分に対応し切れてない。

 「本来業務ともいえる契約トラブルなどの相談が寄せられても、詳しく丁寧に対応する余裕がない」と同センター。「振り込め詐欺の急増で、業務遂行が阻害されている」と頭を抱える。

 ただ、全国で振り込め詐欺の摘発が続いたことで、最近はようやく沈静化の兆しも見えるという。被害の実情が報道された効果もあって、相談の内容も以前の「被害に遭った。どうしよう」ではなく、「対処法を確認したい」に変化してきている。

 山口邦彦・相談啓発係長は「架空請求で実際に業者が取り立てに来たという事例はない。消費者の意識が高まっているから、振り込め詐欺被害は何年も続かないだろうが、今後も注意喚起に万全を期したい」と話している。
(河北新報) - 4月10日7時4分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050410-00000002-khk-toh