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2005年03月24日(木) 03時13分

地震被害の福岡、点検かたる窃盗や空き巣が続発読売新聞

 福岡県西方沖地震の発生後、被害を受けた福岡都心部で、電気や水道管の点検と偽って部屋に上がり込み、財布を盗む窃盗事件や、避難宅を狙った空き巣が計5件発生していたことが23日、福岡県警の調べでわかった。

 被災地では、生活に欠かせない電気、ガス、水道といったライフラインの担当者たちが、一日も早い復旧のために日夜走り回っている。県警は「悪質な便乗犯。訪問者には身分証の提示を求め、作業に立ち会うなど慎重に対応してほしい」と注意を呼びかける一方、住民の大半が避難した福岡市西区の玄界島でも、空き巣被害が出ないよう警戒を強めている。

 県警生活安全総務課によると、事件は福岡市博多、中央、城南各区で発生。1件は空き巣、4件は電気や貯水タンク、水道管の点検を装う手口で、被害者はいずれもアパートやマンションに住む18〜23歳の女性だった。

 城南区の無職女性(20)方には22日午後1時ごろ、作業服姿の男が訪問。「九州電力です。地震で電柱が壊れ、夜中に工事をするため回っています」と言い、「ドライバーをコンセントに差し込み、異常の有無を確認する。外でメーターを見ていてほしい」と頼んだ。女性が屋外に出ると約5分で作業は終わり、男は立ち去ったが、居間から財布(3万円相当)がなくなっていた。現金は入れておらず、キャッシュカード2枚が被害に遭った。

 ほかの3件も、男が「地震で屋上の貯水タンクが壊れたかもしれない。部屋を見せて」「水道管が壊れ、さびが出るので点検に来た」などと言って部屋に上がり込み、住人が目を離したすきに、置いてあった4000円から3万円入りの財布を盗んだ。

 九電職員を装った男は30〜35歳で1メートル70前後のやせ形。黒い短髪であごひげを生やし、黒縁の眼鏡をかけていた。灰色の作業服の下に白いワイシャツを着用し、下は黒のスラックスだった。他の事件は、いずれも黒いスーツを着た20〜30歳の男で、同一犯の可能性もあるという。

 九電では「社員は社名入りの作業服を着用したうえ、必ず身分証を持っている。不審に思ったら提示を求めるか、近くの営業所に確認してほしい」と話している。

 空き巣に遭ったのは博多区の女性(77)で、20日の地震発生直後に自宅から避難し、夕方戻ったところ、指輪やネックレスなどの貴金属(約13万円相当)が盗まれていた。

 一方、玄界島でも、ほとんどの住民が避難し、家屋は空き家状態。島に出入りするのは復旧作業に携わる関係者や報道機関が中心だが、空き巣などを狙った犯罪者が紛れ込む可能性があるため、県警は23日から、船着き場で来島者の身元確認を始めた。

 午前10時過ぎ、博多港から市営渡船の第1便が到着すると、県警第1機動隊の隊員15人が、乗客約120人の身元を身分証などでチェック。さらに、島内では腕章などを付けて身分を明示するよう求めたうえ、島内では職務質問を繰り返すことを告げた。港の岸壁ではパトカーが待機し、民間船の乗客にも身分証の提示を求めた。
(読売新聞) - 3月24日3時13分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050324-00000501-yom-soci