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2005年03月03日(木) 00時00分

トラブル防止 行政の動きは 賃貸住宅の敷金精算 東京新聞

 民間のアパートや賃貸マンションなどから引っ越すときに、しばしばトラブルになるのが「敷金返還」だ。東京都が全国初の紛争防止条例を施行するなど、行政側も歯止めをかけようと動き始めた。春の引っ越しシーズンを前に、行政の動きや敷金精算の考え方を見直してみた。 (坂口 千夏)

 敷金・保証金について、全国の消費生活センターに寄せられた相談は、昨年度約一万五千四百件に達した。

 「十二年間住んだ賃貸アパートを出た時、畳やクロスの張り替えなどのリフォーム代を三十七万円も請求された」「賃貸アパートに一年住んだだけなのに、退去時に高額な修理見積もりが届き、敷金がほとんど戻らない」−などが、典型例だ。

 国土交通省が設けたガイドラインでは、住宅の価値は時間の経過に伴って減少するため、借り主が「通常の使用」をしていれば修繕費は負担しなくてよい。しかしガイドラインには強制力がなく、トラブルになるのは、契約時に家主や仲介業者の側から十分な説明がない場合がほとんど。

 東京都は昨年十月、全国で初めての「住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例」を施行。国のガイドラインを基本に、アパートやマンションの仲介業者(宅地建物取引業者)に対して、入居する人(借り主)に次の四点を文書と口頭で説明することを義務づけた。

 <1>退去時に通常の損耗などの復旧は、ガイドラインに沿って、貸主が行うのが基本であること。

 <2>入居している間の必要な修繕は、貸主が行うのが基本であること。

 <3>契約の中に、(1)、(2)について借り主の負担としている特約事項があれば、それを説明する。

 <4>修繕や維持管理に関する連絡先を伝える。

 説明を怠るなど違反した場合は、都が指導や勧告をし、悪質な場合は業者名を公表する。

 都不動産業課は、賃貸物件の取扱件数が多い不動産会社など十数カ所の説明状況などを調査。「説明しにくい特約を見直す動きが広がっている。ハウスクリーニングは残っているが、畳やふすまの取り換えはずいぶんと減った」という。

 東京都の動きを受け、神奈川、千葉、埼玉の三県も、宅地建物取引業者に対し、契約時の重要事項説明などに関する行政指導を行い、国土交通省のガイドラインに従う形で敷金精算をするよう促した。大阪府も原状回復費用の負担のあり方について、識者を交えた研究会を新年度に設ける。

 一方で業者側にも、訴訟などを回避するため、敷金の一定割合を家主が徴収する「敷き引き」や、敷金をなくす代わりに定額の修繕費用を収めるタイプの契約を導入するところも出てきた。

 「行政は、契約の良しあしの判断には踏み込めない。借りる人は内容をよく確かめ、納得できなければ契約しない姿勢を持ってほしい」(都不動産業課)という。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kur/20050303/ftu_____kur_____001.shtml