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2005年03月01日(火) 15時20分

未配達なのに「再配達受付」 郵便追跡サービスに虚偽表示京都新聞

 一部の郵便局が、郵送状況を客がインターネットで確認できる郵便追跡サービスで、実際は配達していないのに、配達したが不在で客から再配達希望の連絡を受けたとする「再配達受付」という虚偽表示をしていたことが、1日分かった。日本郵政公社は「意図的にうそをついたわけではないが、お客さまに多大な迷惑をかけて申し訳ない。早急に表示を改めたい」としている。
 京都市内の男性は1月末、大阪市から群馬県内の妹に書留を送った。郵便追跡サービスのホームページで配達状況を見ると「再配達受付」と表示されていた。妹に電話すると在宅しており、郵便局員が再配達などの連絡を求める不在通知は入っていないと聞いた。不審に思い、妹宅の近くの郵便局に電話すると「実は配達していません」との回答を受けたという。
 同公社によると、「再配達受付」の表示をめぐり、この数年間に近畿や東京の客から苦情が寄せられているほか、客の苦情などを受けた関東や中部地方の計14の郵便局からも、支社を通じて同公社に表示改善の要望が届いている。ただ、全国の実態は分からないという。
 同サービスは、対象郵便物が配達する郵便局に到着すると、局員が「到着配達予定0日」と入力する。速達を除いて、到着が午前中の分は午後に、午後の分は翌日に配達する。予想を上回る数が到着し、一部が当日や翌日に配達できなかった場合は、配達予定日を1日ずらす修正入力が本来の手順だ。
 男性は「誰が再配達を求める連絡を郵便局にしたのか分からず、不在通知が盗まれたのかと思った。うその画面表示は客を裏切る行為」と不信感をあらわにしている。
 一方、この郵便局は「通常より2割多い約500通の書留が届いた。休日で配達要員の増員が困難で、約50通の書留が配達できなかった。入力文言のどれにも該当しなかったので『再配達受付』を選択した。他の郵便局もそうしていると思った」と釈明している。
 同公社CS推進部の園田健二部長は「手順である配達予定日の修正入力の周知が徹底できていなかった。周知を徹底するとともに、修正入力は煩雑でミスが生じる恐れもあるので、たとえば『配達準備』の入力文言を新たに加えるなどシステムの見直し作業取りにかかる」と話している。
 郵便追跡サービス 差出人が郵便局で受け取る受付番号をインターネットの同サービスの画面に入力すると、「発送」「お届け済み」といった郵送状況の履歴が、日付と郵便局名とともに一覧できるサービス。書留や、ゆうパックなどの小包、国際スピード郵便が対象。1988年に小包でサービスを始め、その後、対象郵便物を拡大した。
(京都新聞) - 3月1日15時20分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050301-00000008-kyt-l26