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2005年02月08日(火) 20時00分

昨年の個人自己破産21万件、前年比で10年ぶり減少読売新聞

 債務返済に行き詰まった個人が、昨年1年間に全国の裁判所に行った自己破産の申し立ては21万1402件(速報値)で、一昨年より約3万件少なかったことが8日、最高裁のまとめで分かった。

 3年連続で20万件を上回ったものの、前年比では、1994年以来、10年ぶりの減少となり、「企業の業績回復が個人の家計にも波及してきたのではないか」との指摘が出ている。

 バブル崩壊以降、消費者金融からの借り入れで多重債務を抱えるケースなどが急増したことから、個人の自己破産の申し立ては一昨年まで9年連続で増加。一昨年は過去最悪の24万2357件で、94年の申し立て件数の約6倍に達していた。

 企業の破産申し立ては、景気回復を反映して一昨年から減少に転じ、昨年は約500件減の8398件だったが、個人の自己破産も1年遅れで明るい兆しが見えたことになる。

 一方、自己破産前の救済制度として2001年にスタートした「個人再生手続き」の申し立ては昨年、約2700件増の2万6346件に上った。返済に行き詰まる手前で、個人再生手続きを選択するケースが増えたことも、自己破産申し立ての減少の一因とみられる。

 自己破産問題に詳しい西田研志弁護士は「多くの弁護士事務所で債務整理の依頼が減り始めている。雇用の回復やボーナスの増額で、個人の懐に少しずつ余裕が出てきたというのが実感だ」と話している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050208i312.htm