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2005年02月03日(木) 21時26分

<金融庁>銀行の経営データ記録のFD紛失毎日新聞

 金融庁は3日、金融機関の業務内容を常時監視(モニタリング)するため、銀行に提出させている経営データを記録したフロッピーディスク1枚を庁内で紛失したと発表した。同庁は昨年11月にも金融機関から提出を受けたフロッピーディスクの紛失が発覚し、外部からの文書の受け取り態勢を強化したばかり。同庁は「情報管理に問題があった」と不備を認め、今後は手渡しによる提出をやめてオンライン化するなど再発防止に努めるという。
 紛失したフロッピーディスクは、提出元の銀行の預金や貸出金残高などを暗号化して記録したもので、昨年12月20日に同庁銀行1課に提出された。同庁では当初、紛失したことに気付かずにディスクが未提出と認識し、1月28日になって銀行側に催促した。しかし、同庁の職員の受領印が押印された記録簿を銀行側が持っていたため、同庁内で紛失したと判断した。
 12月20日は11月分のデータの提出期限日で、計133枚のディスクが提出された。【三沢耕平】
 ◇昨年11月にもFD紛失 不祥事相次ぐ
 金融庁が金融機関の資金繰りなどを常時監視(モニタリング)するためのデータを、庁内で紛失したのは、監督当局の信頼性がゆらぎかねない大失態だ。昨年11月には、マネーロンダリング(資金洗浄)を疑う事実を記録したフロッピーディスク2枚を紛失したとして、幹部4人を処分し、再発防止策を策定したばかり。相次ぐ不祥事に、同庁の内部管理体制のあり方が問われそうだ。
 金融庁は、金融機関に立ち入り検査して健全性などをチェックする金融検査と、金融機関から定期的に提供を受ける経営データをもとに、金融機関を監督するモニタリング制度の2本柱で、金融機関を監督している。金融検査は1〜2年に1度しか行えないため、データ分析にもとづくモニタリングを強化し、経営改善を求める「早期警戒制度」を02年末から導入した。
 今回は、金融機関に毎月提出を求めているデータを紛失したにもかかわらず、提出期限から1カ月も経過してから紛失に気づいたことも問題だ。
 金融庁は、独立した監察官やコンプライアンス(法令順守)対応室が内部調査し、「問題点を明らかにしたい」としている。「ディスクは暗号化されており、解読はほぼ不可能。悪用は考えられない」と説明しているが、庁内で金融機関の担当者から手渡しで受け取ったディスクを紛失した事態は深刻で、信頼回復には時間がかかりそうだ。【古田信二】
(毎日新聞) - 2月3日21時26分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050203-00000101-mai-soci