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2005年01月12日(水) 00時00分

「点検商法」強制捜査へ 県警朝日新聞・

  住まいなどの点検に来たといって汚れや欠陥を指摘、不安をあおって商品を売りつける「点検商法」の被害が急増している。仙台市消費生活センターに寄せられた相談件数は5年間で約5倍に達しており、被害が高齢者に集中している。県警もこうした事態を重視。シロアリ駆除を装い、1件あたり数十万円の代金を取っていた県内のグループに対し、近く特定商取引法違反容疑で強制捜査に踏み切る方針だ。

  県警によると、このグループは東京都に本社を置く大手企業の名前をかたり、主に高齢者の女性が一人で暮らす住宅を狙い、「床下点検に来ました」と2人組で訪問。1人が話し相手をする間に、もう1人が床下に潜り込み、「シロアリがいるから、床下換気扇をつけた」などと言って10〜20万円の料金を払わせていたという。

  このグループから数回にわたり計約120万円の被害にあった県内の女性の日記には「点検後に車に乗せられて郵便局に連れて行かれた。怖かったので、年金を下ろして支払った」と記されていたという。

  調べでは、被害は、県北部から岩手県水沢市周辺まで広がっているとされる。

  県警は、このグループが大半の高齢者に対し、法で定められた契約書面を交付していなかったことから、同法違反容疑(書面不交付)での立件が可能との判断を固めた模様だ。

  仙台市消費生活センターによると、こうしたシロアリ駆除を含め、点検商法に関する相談は、00年度86件▽01年度133件▽02年度204件▽03年度280件。04年度は、4〜10月だけで259件に上っている。被害者の大半は高齢者で、平均年齢は66歳という。

  最も相談が多いのは、消火器に関するもので、ほかには耐震診断や配水管清掃などを装ったものがある。点検や調査に来たと言って訪問し、「危険だから」「新しいものに替える必要がある」とだまし、市価より相当割高な代替品の購入を迫る例が多い。公的機関や有名な会社の名前をかたることもあるという。

  国も点検商法の被害を未然に防ぐため、訪問の際に業者名だけでなく、販売目的を明らかにすることを義務づける特定商取引法改正を行い、昨年11月に施行された。

  同センターは「突然訪問する販売方法は危険。その場で契約を結ばず、何社か見積もりを取るようにしてほしい」と注意を呼びかけている。(1/12)

http://mytown.asahi.com/miyagi/news02.asp?kiji=6227